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東北楽天 パ制覇 球団創設9年目、悲願達成

リーグ初優勝を果たし、胴上げされる東北楽天・星野監督=26日午後9時50分ごろ、西武ドーム

 プロ野球パ・リーグは26日、就任3年目の星野仙一監督が率いる東北楽天が初優勝を果たした。優勝へのマジックナンバーを「2」として迎えた、埼玉県所沢市の西武ドームでの西武戦に4−3で勝ち、2位のロッテが日本ハムに5−6で敗れて優勝が決まった。

 2004年の球団再編を経て生まれた東北楽天は09年、2位で初めてクライマックスシリーズに進出。創設9年目の今季、悲願を達成した。
 西武戦では1−3の七回、ジョーンズ外野手の走者一掃の右中間3点二塁打で逆転。この後、ハウザー、斎藤隆両投手が相手の反撃を抑え、エース田中将大投手が九回に登場して無失点で締めた。
 今季の東北楽天は3、4月で11勝14敗だったが、交流戦を15勝9敗と勝ち越し7月4日に首位タイに浮上。6日には6月以降としては球団初の単独首位に立ち、以後は一度も首位を明け渡さずにゴールに飛び込んだ。
 投手陣は、田中が開幕22連勝など数々のプロ野球記録をつくり、新人の則本昂大投手が14勝(7敗)をマークして活躍。打線は、新外国人のジョーンズ、マギー内野手が計52本塁打などで引っ張った。
 東北楽天は10月17日に始まるクライマックスシリーズ・ファイナルステージで、2、3位チームによるファーストステージの勝者と、日本シリーズの出場権を争う。

◎「被災地に勇気を」胸に 日本一へ、気緩めず戦う/監督・星野仙一

 東北の皆さんに、ようやく優勝を報告することができます。本当は仙台で一緒に喜びたかった。
 プロ野球球団、選手は、勝利に向かって全力を尽くすのが義務です。しかし、イーグルスの場合は別の使命があります。東日本大震災から復興の途にある東北に、勝って勇気を届けることです。
 「大災害で傷を負った被災者に初優勝を味わってもらいたい」。3年間、この一心でチームづくりに励みました。復興というのは形だけでは駄目。心も前向きにならないと真の復興にならないと考えたからです。
 ただ、昨季までは苦悩ばかりでした。1年目はチームの土台づくりに集中したかったのですが、震災があり「何とか結果を」と焦りばかりが募りました。2年目には、もう辞めようかなと真剣に考えたこともありました。でも、意地とプライドがあり、逃げることはできなかった。どんなになじられようと、けなされようと前に進まなければならない。これまでの人生がそうだったように。
 だから、ファンの皆さんにはあえて厳しいことを言ってきました。このチームには闘志が必要で、もっと叱咤(しった)してほしいと。今季は、そんなファンの後押しが大きな力を与えてくれました。
 開幕前に「必ずイーグルスを花開かせます」と約束しました。リーグ制覇は果たしました。次は日本一です。われわれは気を緩めることなく戦い抜きます。


2013年09月27日金曜日


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