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経済
三宮-賢島の直通特急 「遷宮」間に合わず 近鉄、阪神の料金体系で協議難航
近畿日本鉄道と、阪急阪神ホールディングス傘下の阪神電気鉄道は、近鉄賢島駅(三重県志摩市)と阪神三宮駅(神戸市)を結ぶ直通特急について、伊勢神宮(同県伊勢市)の式年遷宮のクライマックス「遷御(せんぎょ)の儀」(10月2、5日)までの投入を断念した。多くの利用客が見込める式年遷宮に向けて運行開始を目指していたが、料金制度の違いなどを理由に運行のめどが立たなかった。今後は中長期的な課題として実現を目指す。
近鉄と阪神は平成21年3月、阪神なんば線の開通で近鉄奈良-阪神三宮間の相互乗り入れ運転を開始。賢島-三宮間の直通特急については、なんば線のネットワーク効果の目玉として当初は25年春の運行を目指していた。ところが、料金設定をめぐり、近鉄は特急料金を上乗せする方向で調整したが、特急料金のない阪神と交渉が難航。近鉄側は「何とか遷宮前に走らせたい」と協議を続けたが、結論がでなかった。阪神側の線路に乗り入れる特急車両の改造時間を考慮しても、式年遷宮の中心的な儀式の「遷御の儀」までの運行は間に合わなかった。
また、三宮-大阪難波間で車両を旅行代理店に貸し出して団体旅行扱いで運行し、大阪難波-賢島間を通常の近鉄特急として運行する案も浮上したが、近鉄は「単発の旅行商品でなく継続的に運行したい」との意向で、当面は実現する見通しはないという。
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