ユーロ圏金融・債券市場・終盤=イタリア国債利回り急上昇、連立政権めぐる懸念再燃で
[ロンドン 26日 ロイター] - (カッコ内は先物が欧州市場の前営業日終値比、現物が前営業日終盤) 先物清算値 3カ月物ユーロ(12月限) 99.73 (+0.00) 独連邦債2年物(12月限) 110.36 (+0.00) <0#FGBS:> 独連邦債5年物(12月限) 124.17 (+0.01) <0#FGBM:> 独連邦債10年物(12月限) 139.87 (‐0.07) <0#FGBL:> 独連邦債30年物(12月限) 124.60 (+0.06) <0#FGBX:> 現物利回り 独連邦債2年物 0.193 (0.193) 独連邦債5年物 0.710 (0.708) 独連邦債10年物 1.779 (1.770) 独連邦債30年物 2.639 (2.642) 26日のユーロ圏金融・債券市場では、イタリア連立政権の存続をめぐる緊張が再び 高まったことを受け、イタリア国債利回りが急上昇した。 イタリア10年債 利回りは4.32%と、9ベーシスポイント(bp )上昇。独10年債 との利回り格差は256bpと、1週間ぶりの水準に 拡大した。 また、マークイットによると、イタリアの期間5年のクレジット・デフォルト・スワ ップ(CDS)は2週間ぶりの水準となる246bpに拡大した。 スペイン10年債 利回りは4.34%と、5bp上昇した。 イタリアでは前日、ベルルスコーニ元首相に近い中道右派の議員らが、10月4日の 上院特別委員会で元首相の議員資格はく奪が可決された場合、議員を辞職すると表明。 元首相率いる中道右派政党・自由国民(PDL)は連立政権の一角を担っており、ナ ポリターノ大統領はこの日、PDLによる「憂慮すべき」脅しは議会の機能を阻害すると 批判する声明を発表している。 こうしたなか、イタリア国債は他のすべてのユーロ加盟国の国債をアンダーパフォー ム。インベステックの首席エコノミスト、フィリップ・ショー氏は「政局の先行き不透明 性が大きな阻害要因となっている」との見方を示した。 市場関係者は、政局不安に加え、27日に5年債と10年債入札を控えていること も、イタリア国債が軟調となった要因としている。 ただ、インテサ・サンパウロの債券ストラテジスト、セルジオ・カパルディ氏は、連 立政権の崩壊はあまりにも深刻な影響を及ぼすため、回避に向けえた動きが出ると予想。 「イタリア政局は非常に混乱しており、こうした脅しは実際の行動にはつながらない公算 が大きい」と述べた。 独連邦債先物 は7ティック安の139.87。米週間失業保険週間申請件 数が減少したことを受け低下した。
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.