UPDATE 1-米FRBのフォワードガイダンス、経済成長を損ねる可能性=リッチモンド地区連銀総裁
(内容を追加しました。)
[ワシントン 26日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は26日、金利を長期間にわたってゼロ付近に維持し、市場を安心させようとする米連邦準備理事会(FRB)の取り組みは、信頼感に悪影響を及ぼし、経済成長を損ねる可能性があるとの見解を示した。
総裁はFRB当局者の中でタカ派とされ、FRBの資産買い入れプログラムについて批判的な姿勢を示してきた。だが、この日は欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(英中央銀行)も採用している金利に関するフォワードガイダンスについても批判した。
ラッカー総裁は、スウェーデンでのセミナーの講演原稿の中で「フォワードガイダンスは将来の成長期待を減じることで現在の経済活動を抑制する可能性がある」と指摘した。
また、フォワードガイダンスと3兆7000億ドルに膨らんだ大規模なバランスシートの組み合わせによって、FRBはうまく緩和措置を縮小することが困難になる可能性があるとも警告した。
総裁は「現在の非標準的措置によって、利上げが必要なときに対応が遅れる可能性が高まり、そうした対応の遅れによる影響も大きくなる可能性がある」と語った。
また、今月FRBが量的緩和の縮小を予想外に見送った際の市場の懸念に同調し、信頼感の醸成には中銀の声明とその後の行動に一貫性が必要との見解を示した。
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