ケニア:襲撃に「白い未亡人」関与か 英国出身の白人女性

毎日新聞 2013年09月24日 20時53分(最終更新 09月24日 22時56分)

 【ナイロビ服部正法、ワシントン白戸圭一】ケニアの首都ナイロビの高級商業施設で起きたテロ襲撃事件で、ケニアのモハメド外相は23日、商業施設襲撃犯の中に英国人の女が含まれているとの見方を示した。外相は特定していないが、ケニア治安当局者は毎日新聞に、「白い未亡人」の異名で知られ、ケニアなどでアルシャバブや他のイスラム過激派を結びつける活動をしてきたとされる英国出身の白人女性、サマンサ・ルスウェイト容疑者(29)が関わっている可能性に言及した。事実なら、事件の背後に広範囲の過激派ネットワークが存在している可能性がある。

 地元記者は毎日新聞に、情報筋の話として「(24日現在も)2人の襲撃犯が(商業施設内に)立て籠もっており、うち1人は女」と話した。ケニア治安当局者は「事実は不明だが(ルスウェイト容疑者が)実行犯に含まれている可能性もある」と言明。同容疑者が直接テロを実行せず、背後で立案しているとの情報も流れている。

 英南部バッキンガムシャー出身の同容疑者は10代でキリスト教からイスラム教に改宗しジャマイカ出身の男と結婚。夫は2005年7月のロンドン同時爆破テロ事件の容疑者の一人でテロの際に死亡した。ルスウェイト容疑者はその後2人の子供とアフリカに渡り、南アフリカの偽造旅券などでアフリカ各国を移動しているとみられる。ケニア警察は昨年、ケニアでのテロ攻撃を計画した組織に関係していたとして、同容疑者の逮捕状を取り、行方を追っている。同容疑者がアルシャバブとパキスタンなどのイスラム過激派らを結ぶネットワーク作りに従事し、英国で過激派のための資金を集め、アフリカで戦闘員養成などを行っているとの専門家の指摘もある。

 一方、米国では多数の米国籍保有者や米国在住ソマリア人がアルシャバブの活動に関与していることが問題視されていた。米連邦捜査局(FBI)の捜査や裁判記録によると、米国在住者のアルシャバブ加入が初めて確認されたのは07年。モラー長官(当時)は09年9月の米上院国土安全保障・政府問題委員会の公聴会で、米国の若い男性がイスラム過激主義に感化され、ソマリアに渡航してアルシャバブに加わっている事実に懸念を示した。その後、ソマリアで起きた11年5月と同年10月の自爆テロの実行犯も米国籍と判明し、米国出身者がアルシャバブの「テロ要員」になっている実態が浮き彫りになった。

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