メールサーバーを構築する場合、送信メールサーバー(SMTPサーバー)と受信メールサーバー(POP/IMAPサーバー)の構築が必要となる。 ここでは、送信メールサーバーにはPostfix、受信メールサーバーにはDovecotを採用する。 なお、Postfixは迷惑メールの不正中継に利用されないようにするため、デフォルトでは外部から外部宛(例えば、会社等で自宅サーバーのメールアドレスからプロバイダのメールアドレス宛)に送信できないようになっているが、迷惑メールの不正中継に利用されずに外部から外部宛に送信できるようにするため、SMTP-Auth機能※をもたせる。 また、DovecotはPOP/IMAPサーバーとして構築し、ユーザがPOPまたはIMAPを選択できるようにする。※POPとIMAPの違い ※SMTP-Auth機能とは、メール送信時にユーザ名とパスワードで認証を行なう機能であり、これにより、迷惑メールの不正中継に利用されないようにする。 |
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(1)Postfix設定 |
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(2)SMTP-Auth設定 SMTP-Auth用ユーザ名、パスワードにシステムのユーザ名、パスワードを使用する場合) |
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SMTP-Auth用ユーザ名、パスワードとシステムのユーザ名、パスワードを別々にする場合 |
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(3)Maildir形式メールボックス作成 Postfixのメール格納形式は共有ディレクトリ形式(「/var/spool/mail/ユーザ名」というファイルに全てのメールが蓄積されていく形式)だが、アクセス性能改善及びセキュリティ強化の観点からMaildir形式へ移行する。 【既存ユーザ対処】 既存ユーザのホームディレクトリにMaildir形式のメールボックスを作成して、蓄積済のメールデータを当該メールボックスへ移行する⇒メールデータ移行を参照 【新規ユーザ対処】 新規ユーザ追加時に自動でホームディレクトリにMaildir形式のメールボックスが作成されるようにする |
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(1)sendmail停止※CentOS5の場合 デフォルトで起動しているSMTPサーバーであるsendmailを停止する |
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(2)メールサーバー切替え※CentOS5の場合 システムで使用するメールサーバー機能をsendmailからPostfixに切替える |
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(3)Postfix起動
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(4)ポート25番のOPEN ルーター側の設定でポート25番をOPENする。 ※ルーターの設定は各ルーターのマニュアルまたはメーカー別ルーターポート開放手順を参照 ポートチェック【外部からポート開放確認】で「host名」にサーバー名(例:centossrv.com)、「port番号」に25と入力して「ポートチェック」ボタン押下し、「ホスト=centossrv.com ポート=25 にアクセスできました。」と表示されることを確認。 |
OP25B(Outbound Port 25 Blocking)対策参照 |
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(1)Dovecot起動 |
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(2)ポート110番(POPの場合)または143番(IMAPの場合)のOPEN ルーター側の設定でポート110番(POPの場合)または143番(IMAPの場合)をOPENする。 ※ルーターの設定は各ルーターのマニュアルまたはメーカー別ルーターポート開放手順を参照 ポートチェック【外部からポート開放確認】で「host名」にサーバー名(例:centossrv.com)、「port番号」に110(POPの場合)または143(IMAPの場合)と入力して「ポートチェック」ボタン押下し、「ホスト=centossrv.com ポート=110(POPの場合)または143(IMAPの場合) にアクセスできました。」と表示されることを確認。 |
(1)メールユーザ追加(SSHによるリモート接続はできないようにする場合) ※例としてユーザ名をcentosとする |
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(2)メールユーザ追加(SSHによるリモート接続もできるようにする場合) ※例としてユーザ名をcentosとする |
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(3)既存ユーザをメールユーザとする場合 ※例としてユーザ名をcentosとする |
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自宅や会社等の複数拠点でメールを使用する場合で、メールボックスを同期しなくてもいい場合(例:会社で受信したメールは自宅で受信できなくてもいい場合)、受信メールサーバーにPOPを使用する。 ここでは、メールソフトとしてWindows Live メールを使用する。 Windows Live メールを起動し、メニューの「アカウント」⇒「電子メール」でメールアカウント設定を行う 「電子メールアドレス」⇒メールアドレス(例:webmaster@centossrv.com) 「パスワード」⇒パスワード 「表示名」⇒表示名(例:webmaster@centossrv.com) 「次へ」 「受信サーバー情報」−「サーバーのアドレス」⇒メールサーバー名(例:mail.centossrv.com) 「送信サーバー情報」−「サーバーのアドレス」⇒メールサーバー名(例:mail.centossrv.com) 「送信サーバー情報」−「認証が必要」⇒チェック 「次へ」 「完了」 SMTP-Auth用ユーザ名、パスワードとシステムのユーザ名、パスワードを別々にする場合のみ以下の設定を行う メニューの「アカウント」⇒「プロパティ」で追加したアカウントのプロパティを開く 「サーバー」タブの「設定」ボタンを押下 「次のアカウントとパスワードでログオンする」⇒選択 「アカウント名」⇒SMTP-Auth用ユーザ名 「パスワード」⇒SMTP-Auth用パスワード 「OK」 「OK」 |
自宅や会社等の複数拠点でメールを使用する場合で、メールボックスを同期したい場合(例:会社で受信したメールを自宅でも受信したい場合)、受信メールサーバーにIMAPを使用する。 ここでは、メールソフトとしてWindows Live メールを使用する。 Windows Live メールを起動し、メニューの「アカウント」⇒「電子メール」でメールアカウント設定を行う 「電子メールアドレス」⇒メールアドレス(例:webmaster@centossrv.com) 「パスワード」⇒パスワード 「表示名」⇒表示名(例:webmaster@centossrv.com) 「次へ」 「受信サーバー情報」−「サーバーの種類」⇒「IMAP」を選択 「受信サーバー情報」−「サーバーのアドレス」⇒メールサーバー名(例:mail.centossrv.com) 「送信サーバー情報」−「サーバーのアドレス」⇒メールサーバー名(例:mail.centossrv.com) 「送信サーバー情報」−「認証が必要」⇒チェック 「次へ」 「完了」 メニューの「アカウント」⇒「プロパティ」として追加したアカウントのプロパティを開く 「IMAP」タブ 「送信済みアイテムのパス」⇒「Sent」 「下書きのパス」⇒「Drafts」 「削除したアイテムのパス」⇒「Trash」 「迷惑メールのパス」⇒「Spam」 「OK」 「はい」 Windows Live メールデフォルトで作成されたIMAPフォルダ(Deleted Items、Junk E-mail、Sent Items)を右クリック⇒「削除」で削除する SMTP-Auth用ユーザ名、パスワードとシステムのユーザ名、パスワードを別々にする場合のみ以下の設定を行う メニューの「アカウント」⇒「プロパティ」で追加したアカウントのプロパティを開く 「サーバー」タブの「設定」ボタンを押下 「次のアカウントとパスワードでログオンする」⇒選択 「アカウント名」⇒SMTP-Auth用ユーザ名 「パスワード」⇒SMTP-Auth用パスワード 「OK」 「OK」 |
・内部で同一ユーザ同士でメールの送受信 ・内部で他ユーザ間でメールの送受信 ・内部で外部(プロバイダのメールアドレス等)との送受信 ・内部で携帯との送受信※ ・外部(会社等)で同一ユーザ同士でメールの送受信 ・外部(会社等)で他ユーザ間でメールの送受信 ・外部(会社等)で外部(プロバイダのメールアドレス等)との送受信 ・外部(会社等)で携帯との送受信※ ※携帯はドメイン指定受信等でメールサーバーからのメールが拒否されないようにしておくこと |
RBL.JPで「ホスト名」に自宅サーバーのホスト名(例:centossrv.com)を入力して「Check」ボタンを押下する。 19種類のテストが行われ、ページ最後尾にno relays accepted.と表示されればOK。 |
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