Buzzfeedというメディアが伸びているらしいので調べてみました。
ハフィントンポストの共同創業者が2006年に立ち上げ
Buzzfeedは2006年に、ハフィントンポストの共同創業者Jonah Perettiによって立ち上げられたサイト。もともとエンタメに強かった媒体だそうですが、政治メディア「Politico」で活躍したジャーナリストBen Smithが編集長を務めて以来、硬派な記事も提供するようになっています。
現在4,630万ドルという巨額の資金調達を行っており、投資家リストにはRon Conwayの名も。シリーズAからSoftBank Capitalが出資しているのも面白いですね。
Alexaランクは60位。USA Today、Forbes、The Daily Mail、Washington Postといった大手メディアをすでに抜いています。グラフを見てもガンガン伸びてますね。
AllthingsDによれば、2013年は6,000万ドル(60億円)の収益を見込んでおり、現在月間で8,500万人が訪れているとのこと。Mashableが2,000万UUだそうなので、ゆうにその4倍を超ええているわけですね。
ソーシャル受けする「まとめ」コンテンツとニュース
ここら辺は日米でシンクロしていて面白いのですが、コンテンツの内容は「まとめ」が中心。
・25 Shocking Images Of This Year’s Most Powerful Typhoon(ショッキングな台風画像25選)
・10 Ways All Families Are Basically The Same(どの家族にも共通する10のこと)
・Weird Facts About Women(女性にまつわる知られざる事実)
まとめだけでなく、最新のニュースも多数投稿されています。
・Insurance Holding Company Bids $4.7 Billion For Blackberry Because Canada(ブラックベリーの買収騒動にまつわる記事)
・Egypt Bans The Muslim Brotherhood In Continuing Crackdown On Morsi Supporters(エジプト情勢にまつわる記事)
また、いわゆるスポンサー記事(記事広告)も多数展開しています。こちらはレノボの記事。フットボール、ライフハックに関するまとめ記事が中心になっています。ご多分に漏れずバナー広告はほとんどないので、記事広告がマネタイズの中心と見られます。
驚くのはその記事の生産量。なんと毎日100本以上の記事がアップされています。Mashableですら一日20〜30記事なので、まさに桁違いですね。
ユーザーフィードバックについても、独特の仕組みが提供されています。ユーザー投票に寄って記事がカテゴライズされるかたちになっているみたい。デザインの細かい部分はけっこう参考になります。
批判
Buzzfeedのコンテンツに対しては、批判も根強いです。NAVERまとめなどと同じく、自社が制作したコンテンツではないものを「まとめ」て記事化しているため、「著作権的にそれってどーなの?」という疑問符が投げられているのです。
・Remix Everything: BuzzFeed and the Plagiarism Problem(すべてをリミックス:Buzzfeedと剽窃問題)
・BuzzFeed stole my Wired article – Nimrod Kamer(Buzzfeedが私がWIREDに書いた記事をパクった)
この点に関しては法的な争いにまでは発展していないようで、日本と同様、いささか感情的な反感に止まっているようです。
印象としては、「オープン化していないNAVERまとめ」という感じですね。コンテンツ数がやっぱり圧倒的。今後はNAVERまとめよろしく、オープン化してコンテンツ数をさらに増やしていく算段もあるのかもしれませんね。
毎度思いますが、やっぱり英語圏でメディアをやると桁が変わりますね…。日本語で発信するかぎり、どう考えても8,500万UUは無理です。日本においても、他言語展開で攻めていくメディアが今後増えていくのかもしれません。アジア市場あたりはまだまだ狙えそうな予感がしますし。
というわけでBuzzfeedについてリサーチしてみました。さらに詳しく知りたい点があればコメント欄でぜひ。頑張って調べてみます。