(保護者:高畠 慶子さん)
<病弱な娘が薬漬けになってしまう恐怖>
娘はもともと自律神経が弱く、過呼吸を起こしやすい体質でした。
中3で体調を崩し不登校になり、医師から心の病があると聞いたとき、夫と私は「ついにこの日が来たか」と思いました。
病弱な娘の体のことを思うと、登校も体への負担も少ない通信制高校がいいと思いましたが、娘が全日制高校に入りたいと言いました。
娘としては可愛い制服を着たり学校帰りに友達と寄り道をして充実した高校生活を送りたいだと思います。
医者の方は医療の力で娘の夢を叶えてあげたい、とおっしゃったのですが、娘が薬漬けになってしまうのが怖くて。調べてみたら10代としては過度な薬投入をしていたらしく、医師を変えました。
娘は希望の女子高に入学したのですがけっきょくまた学校へ行けなくなってしまいました。
地元で講演をきいて、娘への接し方を再確認しました。
その他、私を救ってくれたのは女子高のカウンセラーと保健室の先生、親の会と家族でした。
同じような経験をしたお母さんたちが救ってくれました。
娘と症状は違っても、心の病気で悩んでいる人はほかにもいるんだと思いました。
今の学校に見学に行った時も、過呼吸を起こしやすい生徒さんもほかにもいますと言われほっとしました。
職員の方々も娘の状態をよく見てフォローをしてくれています。
子供が病気になることは、決して嬉しい出来事ではありません。
でも、そのことが新しい幸せを知るきっかけとなりました。
笑顔で学校へ行く娘をみて、娘が病気にならなければ気づいてあげられたかったと思いました。