(林 恵子さん)

<布団の中で叫ぶ息子をみて、環境の変化が必要だと思った>
息子が中学校時代に経験したいじめはすごく深刻でした。
言い返せない性格なので、いじめられやすいタイプなんです。
子供の世界は残酷なので、息子のようなタイプはストレス解消の標的にされ易いのかもしれません。

共働きですが、家族で話す時間を作り、子どもの様子には常にアンテナをはってました。
でも中学校で受けたいじめは深刻でした。
登校拒否になてから担任の先生も努力してくださいました。
家庭訪問してくれたりしましたが、息子は学校を思い出させる先生が来ることに拒否反応を示しました。
息子をいじめていたAくんが近くに住んでいるので、ここから逃げ出さなきゃと思いました。

私は仕事を辞め、不登校生でも通える通信制高校について調べてみたり、中学校へ相談に行きました。
Aくんの親御さんと話し合いも試みたけど「うちの子がやったという証拠を出してみろ!」と突っぱねられて、理不尽な思いをしました。
私はうつ病になってしまいました。

休養が必要だと思い、息子を九州の祖父母の家で預かってもらい、地元の中学校に通わせました。
そして遠くから見守っていました。


<苦手科目よりも、好きな科目を伸ばせるサポート校>
うちの息子は勉強に興味がありません。
興味のない一般教科を勉強させるよりも、本人が学校生活を楽しむことのほうが大切だと思いました。そして自信につながればいいと思いました。
いじめや不登校経験のある生徒に配慮がされていて、興味のあることを学べる学校がたくさんあることを知り、私も16歳だったら通ってみたかったな、と羨ましく思いました。
息子と父親と何校か見学にいき、そのうちのひとつに転校を決めました。
学校があっていたのか、息子は一日も欠席しませんでした。

苦しかったら、置かれている状況を変えてみてもいいんじゃないかと思いました。

私も夫も、学校に毎日行くのが当たり前みたいに思っていましたが、息子をみていて、毎日学校にいかなくてもいいとおもいました。
合わない環境で無理に続けるより、得意なことを伸ばして活き活きしている息子を見て、選択は間違っていなかったと思いました。