成人した子供のことで、ここまで言われるのはどうか
大論争 みのもんたは責任を負うべきか、否か
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■もう大人なんだから |
■これじゃイジメだよ |
■報道番組はダメかもね |
■責任なんてあるの? |
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さすがに息子が逮捕となると、いつもの歯切れの良さは見られなかった。だが、ここぞとばかりのバッシングにも違和感は残る。息子はもう31歳。いい加減、子供という年齢でもないだろうに――。 |
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もう大人なんだから
「子供が成人するくらいまでは、親が子供のしたことの責任を取らなくてはならないでしょうが、今回はそんな必要はまったくありませんよ。だって、成人してから10年以上経っていて、親元から離れて、社会人として生活しているわけですから。
子供が小さければ『どうしたの?』『誰と喧嘩したの?』とか、親はその都度話をして、場合によっては叱ったりしますよね。しかし、31歳になった子供なんて、何をしているか親にはわからないでしょう。それなのに責任を取れという人は、31歳の息子にくっついて歩けとでも言うんですかね」(作家・佐藤愛子氏)
タレント・みのもんた氏(69歳)の次男で、日本テレビ社員の御法川雄斗みのりかわゆうと容疑者(31歳)が、窃盗未遂容疑で逮捕された事件。いまや世間の関心は、事件そのものよりも父親であるみの氏の今後の身の処し方に移っている。
事件を受けて、みの氏は当面、司会を務める報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」(TBS系列)と「みのもんたのサタデーずばッと」(同)の出演を自粛。その他のバラエティ番組については、今後も出演を続けると発表した。
この決断について、ネット上などでは議論百出。たとえば、こんな具合だ。
「みのがいままでに公共の電波で偉そうなことを言ってきたことの始末をどうつけるかがポイント。世間の見方は退場! と判断したほうがいい」
「みのさんが報道番組のみを自粛し、バラエティをそのまま継続するという行動は自然。仮に有罪にまで至ったら、その時はバラエティの出演も辞めるのでは」
もちろん、人気商売の芸能人、視聴者の間にも、みの氏について好き嫌いの感情は当然ある。ただ、一歩引いて考えたとき、果たして31歳になる子供の事件に、親は責任をどこまで負うべきなのか。
作家の曽野綾子氏は、産経新聞のコラム(9月18日付)で、100人近い報道陣がみの氏の自宅に押しかけたことについて、こう疑問を投げかけている。
「これこそ、いじめのもっとも具体的な情景であったろう。(略)当人が犯しているのでもない責任を追及するために、他人の弱点を人中にさらして興味を惹くというやり方は、実に薄汚いものだ。世間の非難を浴びているのは、30歳を過ぎた息子である。もう親の責任は取り得ない年だ」
曽野氏と同様、冒頭で「親に責任はない」と断言した佐藤氏の話を続けよう。
「何かあると世の中はすぐに責任、責任と言い出します。妙な世の中だと思いますよ。いまの時代、いろんなことにうるさすぎるんです。責任を取れという人は、親の育て方が悪かったからだというのかも知れませんけど、子育てなんて、そんな完璧にできるものじゃないんです。それなのに、こういうことが起きると、突然、興奮して意見を言い出す。そういう人が増えてきましたね。
私がみのさんの立場だったら、責任なんて取りません。ただ、みのさんの場合は番組の関係者もいるし、ひとりの考えでは片付けられないから、世の中のうるささを少しでも和らげるために、報道番組だけでも自粛するという形を取られたのだと思います」
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