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政治
【阿比留瑠比の極言御免】欺瞞に満ちた民主、菅・仙石コンビの「中国人船長釈放」
一方、船長釈放は「地検独自の判断」と繰り返した菅氏は、この直後に始まった秋の臨時国会の所信表明演説ではこう説いていた。
「国民一人一人が自分の問題としてとらえ、国民全体で考える主体的で能動的な外交を展開していかなければならない」
国民に本当のことを知らせず、海保が即日公開する予定だった中国船衝突映像まで隠(いん)蔽(ぺい)しておきながらこんな「ご高説」を垂れるのだからあきれるしかない。
もっとも、菅氏や仙谷氏の言葉が真実からほど遠いことは、多くの国民も直感していた。この年10月の時事通信の世論調査では、船長釈放は検察独自の判断だとする菅政権の説明に対し、79・9%もの人が「信用できない」と回答した。
外務省幹部も当時、筆者にこう証言していた。
「元凶は菅首相だ。首相が中国の圧力にベタ折れし、船長釈放を指示した。それを仙谷氏が処分保留で釈放などと理論武装した」
このときの国会では、予算委員会の質疑の大半が、船長釈放をめぐる経緯の追及に費やされたが、二人は頑として自分たちの「嘘」を認めようとしなかった。
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