甲子園では後半戦に限れば5勝13敗2分けの失速ぶり。通算でも今季26勝28敗3分けと借金が先行している。和田監督は「そういう試合になってしまっている」と本拠地アレルギーを認めた。広島が16年ぶりのAクラス入りを決め、CSでの対戦相手が決まった。広島とは4・5差あるため、最短28日にも2位が確定し、CSファーストステージの甲子園開催が決まる見通しだ。放映権、入場収入など10億円近い営業収入を見込めるが、ホームアドバンテージを白星につなげられなければ、意味がない。
和田監督は広島を「投手のいいチーム。打ち合いにはなりづらい」と分析した。CSでの投手戦を想定し、1-1の六回無死一塁で新井良に今季初犠打を命じた。短期決戦を想定した采配に出たが、肝心の一本が出ない。
指揮官は「きょうに近いような試合展開になる。どうやって1点をとっていくかを本当に考えていかないと」と危機感を募らせた。
残り9試合。3連勝も逃し、V字回復できない。4番・鳥谷の新打線も機能しない。甲子園の大声援は状況によっては魔物になる。誰も甲子園で勝てない虎を見たくない。 (阿部 祐亮)
データBOX
阪神は今季、甲子園では26勝28敗3分け、勝率・481と負け越し。後半戦に限っては5勝13敗2分け、勝率・278と大きく負け越しており、カードの勝ち越しは1度もない。前半戦では西武戦の1試合のみを含めると9カードで勝ち越している。
(紙面から)