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国際
中国・王毅外相、論文で「日中、対話で解決」を強調
もう一つ、シンポジウムの総括を行った馮昭奎氏(中国社会科学院栄誉学部委員)が、「ぜひ読んでほしい」と取り上げたのが王毅外相の最近発表した論文だった。日本のメディアではどこも取り上げていないので、ネットで探してみると、確かに9月10日配信で「堅持正確義利観、積極発揮負責任大国作用」と題した論文があった。
王毅氏が外相に就任してからほぼ半年経つが、これまでは控えめな姿勢に終始してきた。とりわけ日中問題については、駐日大使などを歴任した日本通なだけに、かえって発言を控えてきた経緯がある。今回のようなまとまった論文は外相就任以来、初めてといえる。
この論文ではあえて尖閣諸島の言葉は使っていないが、それとはっきりと分かる形で「領土主権や海洋権益の争いは、対話でうまく解決していく。争いの拡大化、複雑化には反対する」と明確に述べている。
習近平総書記や王毅外相の対話姿勢がどこまで本気なのか、日本側もしっかりと見定め、行動に移す必要があろう。(拓殖大学国際学部教授・藤村幸義)
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