堺市長選:現職先行か 橋下・維新代表「争点間違えた」
毎日新聞 2013年09月25日 09時47分(最終更新 09月25日 09時49分)
堺市長選(29日投開票)で毎日新聞など報道各社の世論調査を受け、両陣営は最後の追い込みを図る。先行する無所属現職、竹山修身氏(63)は陣営の引き締めを図る一方、大阪維新の会新人、西林克敏氏(43)は戦術を練り直し、巻き返しを狙う。
「争点設定を間違えた」。維新代表の橋下徹・大阪市長は24日午前、大阪市役所で記者団に語った。
維新が掲げる大阪都構想は、西林氏が勝てば実現に直結するわけではなく、最終的には住民投票で過半数の賛成が必要となる。橋下氏は「住民投票の話をしなかったのはミスだ。住民投票のプロセスを訴えるよう連休中に指示を出したが、遅きに失した」と語った。午後には西林氏とともに堺市内で街頭演説し、「大阪府市でやっと都構想の協議が始まった。どういうものか見てから、イエスかノーか住民投票で判断してほしい」と繰り返した。同市堺区の選挙事務所は同日、「堺の皆さんに不利益な提案は、住民投票で否決できます」と書かれた張り紙を入り口に掲げた。
これに対し「堺はひとつ」と訴える竹山氏は同日、市内の企業十数社をあいさつ回りし、夜には同市中区の駅前で「都構想にストップをかけたい」と街頭演説した。
毎日新聞などの世論調査では、都構想への堺市の参加に反対が42%で、賛成の27%を上回る。ただし、竹山氏を支援する自民、民主両党の大阪府議や堺市議らは「データはうのみにできない。厳しい状況に変わりはなく、緩める状態にない」と、最後まで街頭演説や支持者回りに全力を挙げる。橋下氏の発言についても、陣営幹部は「いちいち惑わされず、4年間の街作りをしっかり訴える」と静観する。【熊谷豪、高瀬浩平、茶谷亮】