2011年02月07日

除排雪、上田札幌市長の「予算減ない」はウソ

3億1,100万円の減、雪堆積場も6箇所減
除排雪作業の遅れに市民の苦情が殺到


 上田市長は2月1日、札幌市のホームページで「雪」と題して除排雪問題について記しています。
 「市民の皆さんから『札幌市は予算を減らしたから排雪できない』との苦情を多くいただくのですが、これはまったくの誤解です。(中略)今回ご不自由を掛けているのは、お金の問題ではないのです」とあるのですが、本当なのでしょうか。
 2月4日の北海道新聞札幌市内版でも、「上田氏釈明『予算減ない』」という見出しで、市長の同様の釈明をそのまま掲載しています。発言内容の検証をして書いたとは思えない内容で、とても残念です。

 予算書を見れば、平成21年度に比べ、同22年度の除排雪予算が3億1100万円も減っているかが一目で分かります。
 例えば次の通りです。

(1)車道除雪は40kmも増えているのに、7,700万円減っています。
(2)歩道除雪も14km増えているのに900万円減っています。
(3)運搬排雪は10kmも増えているのに、排雪する雪の量を減らして、2億2,500万円も削っています。
(4)雪堆積場は72箇所から66箇所に減っているのです。

 除排雪の主要な予算を削り、大雪への初期対応が遅れたことが、排雪作業の遅れに拍車をかけているのです。
重機の運転手、ダンプの運転手はフル稼働でへとへとです。人手が足りません。雪堆積場が不足していて、ダンプが遠くまで雪を運ぶため、現場との往復に時間がかかっています。
 私、松浦忠は1月24日、上田市長に対して「集中降雪対策についての緊急申し入れ」を行っています。
市長は、「予算は減らしていない」などと空しい居直りはやめ、殺到する市民からの苦情に、真摯に対応すべきです。


<参考資料>

道路は増えているのに減っている札幌市の除排雪予算

●札幌市の除雪事業費総額
……………………………………21年度…………………………………22年度
道路除排雪費………………114億3,900万円…………………113億1,100万円(1億2,800万円減)
その他雪対策費…………… 36億1,500万円………………… 37億6,500万円(1億5,000万円増)
合 計………………………150億5,400万円…………………150億7,600万円(2,200万円増)

●減っている主な除排雪費
…………………………………21年度……………………………………22年度
車道除雪………………23億9,800万円(5,257km)………23億2,100万円(5,297km:40km増)
歩道除雪……………… 4億8,400万円(2,937km)……… 4億7,500万円(2,951km:14km増)
運搬排雪*……………40億5,700万円(2,108km)………38億3,200万円(2,118km:10km増)
合 計…………………69億3,900万円…………………………66億2,800万円(3億1100万円減)

●減っている雪堆積場
……………………21年度………………………………………22年度
雪堆積場……1,829万立方メートル(72箇所)………1,745万立方メートル(66箇所)
………………15億2,000万円……………………………14億3800万円(8,200万円減)
*除雪センター数は7箇所減っているが予算は3900万円増えている。
posted by 札幌市議会議員松浦忠後援会 at 09:45| 札幌市議会だより