西岡は八回、走者一掃の二塁打を放った【拡大】
10月決戦、G倒へ!! 西岡の熱い決意を込めた打球が、右中間を真っ二つに破った。トドメの3点打が、虎を9月初の連勝へと導いた。
「打たないと、ブーイングされるなと」
お立ち台で正直!? に振り返ったのは、八回二死満塁だ。リードはたった1点。山口の152キロを振り抜いた。打球はワンバウンドで右中間フェンスを直撃。走者一掃の二塁打となった。
甲子園は“正直”だった。この日の観衆は今季最少2万8664人。V逸から再出発を図る虎だが、終盤に大失速したチームへの期待は如実に数字に出ていた。しかし選手たちはもちろん、あきらめない。その強い気持ちを“ポストシーズン男”の西岡が体現した。
同点の五回。先頭の打席に入る前、2番の俊介に「1、2番でチャンスを作って、この回勝負だぞ」と告げた。宣言通り左翼線へ快打。俊足を飛ばして二塁打とし、右手を突き上げた。続く俊介の犠打を投手・加賀美が無人の三塁へ送球(犠打野選と失策)。ラッキーなミスを誘い、勝ち越しホームを駆け抜けた。
「もう、ひとつの目標(リーグV)は潰れましたから。新たな目標ははっきりしている。ひとつの相手に勝利してからじゃないと東京(ドーム)には行けないので、気を引き締めていきたい」