痛めている右足でシュート練習するグランパスのDF闘莉王=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(32)が24日、連敗中のチーム立て直しへ覚悟を口にした。右足首を痛めて約1カ月実戦から遠ざかっている。ベンチ入りした21日のFC東京戦も出場を回避したが、次戦の川崎戦(28日・瑞穂陸)ではついに復帰がかないそう。「オレが何とかしないと」と決意を語った。
これ以上休んではいられない。グランパスを再び上昇気流に乗せるべく、闘莉王が復帰への最終ステップに足を踏み入れた。24日はこれまで控えてきた右足でのシュート練習を敢行。五分程度の力とはいえ、回復ぶりをアピールした。
「痛みはあるけど、そうも言っていられない。オレが何とかしないと。チームを立て直さないといけない」。強い責任感を言葉にした。
闘莉王がピッチを離れていた間、Jリーグでは1勝1分2敗と黒星が先行。天皇杯でもJFLの長野パルセイロに敗れた。闘将がいるといないでは全く別のチームになってしまう。闘莉王は「また悪いときのグランパスになってしまった。オレがいないといつもこうなる。天皇杯なんて試合になってないからね」といら立ちを隠さない。
練習では牟田やニッキの若手DFがミスを犯すと、闘莉王は「何やってんだ、バカたれ」と怒鳴り声を上げた。「ピリッとしなきゃダメ。これからは全部の試合が大事なんだ」。身をもって危機感を示している。
痛めた右足首は今も練習後の入念なケアが欠かせない。おそらく川崎戦までに100%のコンディションには戻らないだろう。それでも、闘莉王は「チャレンジしますよ」と熱い思いを口にする。誰よりも勝利にどん欲な男が、チームに魂を注入する。 (木村尚公)
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