【楽天】初Ｖ王手目前サヨナラ負け！Ｍ３足踏みも２６日胴上げだ

８回２死一、三塁、中村に適時打を打たれマウンドに座り込む則本（左は嶋）

　◆西武４ｘ―３楽天（２４日・西武ドーム）　楽天が西武にサヨナラ負けした。１点を追う９回、枡田の８号ソロで同点に追いついたが、その裏に３番手・青山が力尽きた。２位のロッテが勝ったため、優勝マジックは３で変わらず。球団創設９年目での初Ｖは、最短で２６日となった。

　星野監督は試合後、西武Ｄの長い階段を上り終えると、手すりを持ちながらため息をついた。優勝マジックは「３」のまま。Ｖを目前にしての足踏みに「そう簡単にいかない？　負けたんだから、しょうがない。そう言うしかない」。疲労感をにじませながら、バスへと乗り込んだ。

９回１死三塁、ヘルマン（手前）にサヨナラ左前適時打を打たれ、両手を広げベンチを後にする星野監督〈７７〉

　先発・則本が、力尽きた。勝てば、リーグ優勝に王手。７回まで２安打無失点の完封ペースだったが、２点リードをもらいながら８回に逆転を許して降板。味方が９回に追いついて、敗戦投手は免れたが、ヤクルト・小川に並ぶ新人１５勝はお預けとなった。「あそこはクリアしていかないと。まだまだ甘い。今日は完封と思ったけど」と指揮官。田中の２２勝に次ぐ勝ち頭。ＣＳ、日本シリーズと続くポストシーズンを見据えているからこそ、手厳しかった。

　理由は明白だ。１４勝を挙げながら完封どころか完投勝利がゼロ。「楽な勝ち方しかしてない。あそこまでは誰でも行くんよ」と指摘。８日の日本ハム戦でも８回に失点を喫して降板した。「コーチには『最後まで投げるつもりでいけ』と言われてました。また同じ８回。情けない」と唇をかんだ。乗り越えられない“魔の８回”の壁だ。

９回、ヘルマンにサヨナラ打を打たれた青山（左）

　９回に枡田の８号ソロで同点に追い付いたが、その裏に３番手・青山が、１死から鬼崎の三塁打でピンチを招き、ヘルマンにサヨナラ打を浴びた。西武はパ・リーグで唯一、負け越している相手。８月１７、１８日の対戦に続き、これで敵地・西武Ｄで３戦連続サヨナラ負けを喫している。

　チームの連勝は「４」で止まり、優勝決定は２６日以降にずれ込んだが、２５日の試合に勝てば、優勝王手となる状況には変わりない。先発は好調な助っ人左腕のハウザー。不振だった枡田が同点弾を放つなど明るい材料も出てきた。もうリーグＶは時間の問題。今度こそスカッと勝って、王手をかける。