ECB、長期オペ再開決めているわけではない-市場期待に水
9月24日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)の当局者らは24日、同中銀が長期リファイナンスオペ(LTRO)を近く再開するとの市場の期待に水を差した。ドラギ総裁が23日、必要であれば実施の用意があると発言し高まった観測を抑えにかかった。
クーレ理事はヘルシンキでのフィンランド銀行(中銀)主催のイベントで、「ECBの行動が必要となった場合、どのような政策手段を採用するのが適切かについて、具体的な議論はしていない」と述べた。「流動性が潤沢であるよう確実にすることについては、政策委員会の明確な決意がある」と付け加えた。
フィンランド中銀のリイカネン総裁、オーストリア中銀のノボトニー総裁、コンスタンシオECB副総裁もこの日、同様の趣旨で発言。ECB内で協議はされているものの、必要ならば新たなLTROを実施する用意があるとした前日のドラギ総裁の言葉は現時点で行動する決定を意味しないとの説明に努めた。
金融システム内の余剰流動性はECBが下限として示唆した2000億ユーロ(約26兆6000億円)に近付いている。コンスタンシオ副総裁はマドリードで、「データがその使用を正当化するならば活用できる複数の手段がECBにあることを、広く知らしめることは重要だ」が、「現時点で特定の政策措置を使うと決めているわけではない」と述べた。
原題:ECB Officials Play Down Possibility of New Long-Term BankLoans(抜粋)
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更新日時: 2013/09/25 00:19 JST