ケニア襲撃 こう着状態続く9月23日 5時39分
ケニアの首都ナイロビで、大型の商業施設が武装グループに襲撃され、外国人を含む少なくとも59人が死亡した事件で、武装グループは今も人質をとって施設内に立てこもっていて、包囲する治安当局との間で緊張した状態が続いています。
この事件は、ケニアの首都ナイロビで、現地時間の21日正午ごろ、手投げ弾や銃を持った10人ほどの武装グループが買い物客でにぎわう大型のショッピング・モールを襲撃し、駆けつけた警官隊と銃撃戦となったものです。
ケニア政府などによりますと、この襲撃によって、これまでにイギリス人やインド人、それに中国人など外国人14人を含む少なくとも59人が死亡し、170人以上がけがをしたということです。
現地の日本大使館によりますと、日本人が事件に巻き込まれたという情報は入っていないということです。
武装グループは買い物客らを人質にとって今も施設内に立てこもっていて、地元のメディアは、施設の周辺では22日も散発的に銃声が聞こえていると伝えています。
この事件では、隣国ソマリアに拠点を置くイスラム過激派組織アッシャバーブが、ソマリアに軍事介入したケニア軍への報復だとする犯行声明を出しています。
アッシャバーブは、30人余りの人質をとっているとしたうえで、「ケニア軍がソマリアから撤退しないかぎり、交渉に応じる余地はない」と主張していて、施設を包囲している治安当局との間で緊張した状態が続いています。
無防備な市民狙った犯行を強く非難
ケニアの首都ナイロビで、大型の商業施設が武装グループに襲撃された事件を受けて、国連のパン・ギムン事務総長は、22日に声明を発表し、ユニセフ=国連児童基金の元職員も死亡したことを明らかにしました。
そのうえで、「無防備な市民を狙った計画的な犯行を強く非難する。この悲しみと喪失を前にケニアの人々と現地の国連職員に連帯の気持ちを表明したい」と述べ、事件の解決に国連としても協力する考えを示しました。
“テロリストによる襲撃だ”と非難
アメリカのオバマ大統領は、22日にケニヤッタ大統領と電話で会談しました。
オバマ大統領は事件を「テロリストによる襲撃だ」と非難し、哀悼の意を表したうえで、事件の解決に向けてケニア政府を支援し、テロとの戦いに協力して取り組んでいく考えを伝えました。
アメリカ国務省によりますと、この事件ではこれまでに5人のアメリカ人がけがをしたということです。
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