櫻井よしこの正体(マッド・アマノ)
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(画像、記事共に、パロディストのマッド・アマノ氏です。)
公益財団法人『国家基本問題研究所』の名はまだ、あまり知られていないと思う。大手新聞に掲載された意見広告によれば「平和に責任を持とう 今こそ改憲と国防軍の創設を」と勇ましく訴えている。安倍晋三氏の主張とまったく同じではないか。
研究所の設立は今から丁度5年前、2007年(平成19年)12月だ。住所は東京都千代田区平河町。国会議事堂、自民党本部のすぐ近くだ。ここの理事長に納まっているのが極右的発言や著書などでつとに勇名を馳せている櫻井よしこ女史だ。
「櫻井氏は安倍内閣の閣僚に民間人として抜擢されるかも知れない」という話を政治アナリスト・伊藤惇夫氏がテレビで予測していた。
キターッ! やっぱりかぁ、という感じだ。もしかすると「櫻井防衛大臣」などというとんでもない人事が実現するかも知れない。
話を前述の研究所に戻そう。ウェブサイトによれば設立の趣旨はこうだ。
「私たちは、連綿と続く日本文明を誇りとし、かつ、広い国際的視野に立って、日本のあり方を再考しようとするものです。同時に、国際情勢の大変化に対応するため、社会の各分野で機能不完全に陥りつつある日本を再生していきたいと思います。
そこで国家が直面する基本問題を見詰め直そうとの見地から、国家基本問題研究所(国基研・JINF)を設立いたしました。」
さてさて、趣旨はいかにも、ごもっともだが13人の理事の中になんと「石原慎太郎」の名があるではないか。果たして、これはどういう意味があるのか。謎解きをしてみよう。ヒントは客員研究員30人の中にジェームス・アワーの名があることだ。
アワー氏は元アメリカ国防総省日本部長、米バンダービルト大学教授、日米研究協力センター所長の肩書きを持つ知日派の人物だ。
アワー氏は尖閣諸島をはじめ南西諸島地域を維持するためにはこれらの主要な島への兵力常駐と警戒活動の継続、日米合同定期演習、海上自衛隊小艦隊を海自航空機部隊とともに哨戒、対潜水艦作戦の任務に当たらせることなどが必要と説く。
あれあれ、これって、どこかで聞いたような話ではないか。そう、都知事だった頃の石原氏だ。
今年2012年4月、石原氏はワシントンDCで「日本人が日本の国土を守るため、東京都が尖閣諸島を購入することにした」と爆弾声明を発した。ここで注目すべきことは主催元が米保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」だということ。そもそもヘリテージ財団は軍需産業をはじめ銀行、大企業などからの献金を受けている。ミサイル配備をはじめとする軍備増強を強硬に主張する強面‘戦争大好き’財団だ。
石原氏の「尖閣諸島購入発言」には裏がある。都知事選に出馬しない、と公言した石原氏に対して自民党の森喜朗氏が“自民党では独自候補が見つからないので石原さん、出て下さい」と言ったとか。石原氏は“それなら、自民党総裁選に(息子の)伸晃を総裁にしてくれるか”と条件を出した。それを受けて森、古賀の両氏は谷垣氏を避けて、伸晃支持にまわった。(谷垣氏は不本意ながら総裁辞任に追い込まれた)
10月の総裁選にタイミングを合わせて“尖閣は東京都が買います!”発言となった、というわけだ。もちろん、買う気はなかった。その直後、野田首相があわてて“国が購入する”と決めた。これによって、中国は怒り、暴動が起きた。これが尾を引いて衆議院総選挙の民主党惨敗に繋がったことは言うまでもない。
ヘリテージ財団と尖閣騒動の裏側について日米外交問題に詳しい春名幹男氏が日刊ゲンダイ(2012年11月1日)に書いている。一部、引用させていただく。
(引用、ここから)
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「筋金入りの保守派で知られた同財団のエドウィン・フェルナー理事長(71)は石原氏と懇意だとされる。」「同財団には『中国マネー』が流入している。石原氏はその事実は知らなかったのではないか。
同財団にはエレーン・チャオ元米労働長官(59)がいる。漢字名は趙小蘭。台湾に生まれ、ハーバード大ビジネススクールで修士号を得たエリートだ。ブッシュ(父)」政権で運輸副長官、平和部隊長官などを務めたが、1992年の大統領選でクリントンが当選したため、下野し、ヘリテージ財団特別研究員となった。
その後、ブッシュ(子)政権では労働長官に就任。夫は共和党の大物、ミッチ・マコネル上院院内総務(70)だ。
実は、米国のシンクタンクで最も重要なのは寄付金集めになる。彼女はヘリテージ財団に在籍中、父の生まれ故郷、上海のつてを頼り、中国から財団への寄付金を集めるのに成功した。」
「実は、チャオ長官の父、ジェームズ・チャオ氏は母校、上海交通大学では江沢民前国家主席と同級生だった。海運で財を成した富豪だ。
恐らく、長女のために自分のコネを利用して中国国内で財団への寄付を依頼したのだろう。
中国が米国内でどれほどコネクションを拡大しているか、 日本では知られていない。」
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(引用、ここまで)
石原氏がヘリテージ財団の理事長と懇意だということ、そして財団の中に「中国マネー」が重要な位置を占めている、ということ。このことを記憶にとどめておく必要がある。 ヘリテージ財団はフリーメーソンの300人委員会の下部組織と言われている。石原氏は米中が描いたシナリオに乗っかって日中紛争を引き起こす要因を作ったことになる。もちろん、石原氏の意志ではなく「乗せられた」と見るべきだろう。 以上の状況を踏まえたうえで櫻井よしこ理事長の「国家基本問題研究所」(jinf.jp)がいかに胡散臭い存在かを理解する必要がありそうだ。
「国家は『えんざい』をこうして創る」
植草一秀/著、副島隆彦/著、高橋博彦/著 出版社:祥伝社
○産経新聞に載った書評
○本書具体内容の一例
○書評その1
○書評その2
○大木広也様の文藝評論的書評
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コメント
私も櫻井さんは、臭いと思います。ポストの記事でTPP賛成、原発続行と主張しているのであれあれと思い、色々検索してここにたどりつきました。あの柔らかい毅然とした語り口や容姿にすっかり騙されてました。小沢さんのこともこのインチキ選挙のネット記事の過程ですっかり見えてきました。大たい民主党が大勝した時、すぐに肝心の日本を後にしてロンドンに行ったり中国に大量の小沢チルドレンをともなったり、とても日本国の代表というより傀儡政権の代表といった雰囲気がおかしいと思ってたんですよねー。
投稿: | 2013年2月 8日 (金) 11時37分
日本未来の党の飯田哲也も、国家基本問題研究所の客員研究員として名を連ねていることも言及しておかないと。
投稿: 白ぱんだ | 2012年12月20日 (木) 03時53分
この件に関しては私もチョコッと書きましたが
選挙も追い込みだが、ガス抜き役の「未来」に騙されないで!&6度目の凍結処分
http://insidejobjp.blogspot.com.au/2012/12/6.html
このアマノさんの記事、URLはありますか?
他のコメントにある「不正選挙」についても書いてます。
なんとかしなきゃね。
投稿: 千早 | 2012年12月20日 (木) 01時00分
ジャーナリストというからもっと物事をよく調べて真面目に向き合っているのかと思ったが、「南京事件」がまったく世界に報じられていなかったとか、インドネシアでは慰安婦問題で日本の軍人が戦後処断され(責任を果たしている)とか、怪しげなことを言っていた。前者については、New York Timesが直後に16段?の大記事で報道していたことを知らなかったらしく、後者については、オランダ白人女性の慰安婦化(すぐに軍上層から中止命令が出たので僅か)問題での連合軍による戦犯追及にすぎず、問題の現地人女性の「性ドレイ」動員に関してインドネシア人への責任を果たしていないことを意図的にごまかしている。レベルの低いジャーナリストが政府の一角に潜り込むようなことになれば、世界の笑いものになるだけだ。女史の自重を期待する。
投稿: hyakushouzannmai | 2012年12月19日 (水) 20時28分
エントリーと違う投稿ですみません。あちらこちらで、不正選挙が取り上げていますが、実は僕もその一人です。投票方法の改善やネット献金を考える時代ではないでしょうか。スパコンの時代なのに、あい変わらずの方法考えてしまいます。住民カードを自動支払い機の様な機械でオンラインにして集計、開票を即時的な方法か、公正を担保できるシステムを施工すべき考えに至りました。雑言かも知れませんが、真剣に思う次第です。
投稿: 読者 | 2012年12月19日 (水) 20時09分
以前から国家の云々で口を挟む臭い女です、背後に何が。
投稿: | 2012年12月19日 (水) 18時47分
とても参考になります。明らかに胡散臭いですねえ・・・
投稿: 月収500万佐藤エイチ | 2012年12月19日 (水) 17時11分
国家基本問題研究所、聞くからに胡散臭いですね。
投稿: 月収500万佐藤エイチ | 2012年12月19日 (水) 17時10分