世間で大きな評判がある筑波大学ですが、実際はどうでしょうか。私が筑波大学で仮面浪人する中、世間の評判と実際の間に感じたズレを書いていこうと思います。受験生の参考になれば幸いです。
(これから下の記事では、主に筑波大学に「第一希望で頑張って合格した人・しようと頑張ってる人」というよりは、「すべり止めや第二志望以降で筑波大学を検討中の人」向けに書いていきます。以下「レベルが低い」「(学力が)酷い」といった表現がありますが、それも東大志望ぐらいの人からした相対評価です。また、早稲田についても比較しつつ言及します。筑波を第一に目指して頑張っている人たちには、特に筑波大学の良い点をまとめたところをだけを読むといいかもしれません。)
まず前置きとして私がこの大学に入学した経緯を書きたいと思います。
私は受験生の時、国立第一志望を東京大学、私立の第一志望として慶応・早稲田理工学部、そして国立第二志望を筑波大学応用理工学類にしました。当時、私が国立第二志望として筑波大学を選んだのは、自分の偏差値で安全に入れそうなのが筑波大学の応用理工学類だったからです。本来は大学でロボット関係がやりたいので理工系の学部を選ぶべきですが、まあ、滑り止めみたいなものだし、後期も後期で倍率高いし難しいし、好きを言ってられないな、ということで後期の筑波大学理工学部にしたのです。応用理工学はロボットのようなマクロなものではなく、よりミクロな、例えば高分子科学やナノデバイスなどを学べます。
入試の結果は、東大には落ちて、他は早稲田・慶応・筑波には受かりました。まず私立は慶応を蹴って早稲田に絞りました。次に早稲田と筑波を絞らなければならないですが、早稲田は僕の憧れるロボコンサークルがあり、そして筑波大学より強いので、僕は早稲田を希望していました。しかし、私立は家庭に負担がかかるため、筑波も諦めきれず、私は筑波大学と早稲田で大きく悩むことになります。
周囲の人は筑波大学もいい大学だと言います。ここからが私の聞いた評判ですが、それらには、
というのが大まかにありました。また、周囲の人は早稲田を批判します。早稲田を推す人より批判する人のほうが私の周りには多かったです。
というのが大まかな彼らの主張でした。(余談ですが、慶応に関しても、4番と同じ批判が多かったです。慶応は”チャラ”いというイメージが多かったですね。皆さんの周囲ではどうですか。)
これらの主張だけではやはり決定的な判断はできず悩んでいて、私と同じように「早稲田と筑波」で迷っている人をGoogleで検索してみると、結構いました。
最終的には筑波推しの人たちの意見が優位になり、私は筑波大学に入学しました。そして前述の通りズレを感じ絶望、仮面浪人をしています。
応用理工学類は筑波大学の中でも比較的”厳しい”学部であること(毎年約20%が留年するらしく、これは筑波大学内でかなり高い数値)を気に留めてください、即ち、これから書くことは「比較的厳しい学部ですら」、こういう状況だ、ということです。
一番思ったのは、学生のレベルの低さ(当然私、即ち東大や早稲田や慶応を受ける人の基準)です。 国立とは言われてますが、前期だと偏差値50代です。後期だとかなり上がってしまうのですが。一緒に授業受けてると、非常に進みが遅く感じます。授業中は大学受験の問題集ばかり解いています。それでも僕より点数の低い人が多い。この大学はたまに難関大とも言われるそうですが、大嘘な気がします。具体的に1年生のレベルを示す事例として、解析の授業で、例えば殆どの人がζ(1)が収束すると思ってたり。線形代数の授業では、線形性の定義を答えられなかったり、内積の意味を知らない人も結構いました。英語でも、私は一番上のクラスにいますが、そんなクラスですらまともな和訳ができなかったり。英文法の同格についてはどんな高校でもやると思うんですが知らない人がわりかしいました。一番上のクラスです。
定期テストの内容も、殆どが宿題からそのまま持ってきたものです。宿題をちゃんとやっていれば誰でも満点が取れます。私も宿題だけは少しはやっていたのでテストでちゃんと点がとれました。非常に甘いです。でもみんなやらない人がいるし、当然やったけどテストの点数が低い人がたくさんいます。
授業の内容もレベルが低いです。私はたまに、高校の仲間と会っては話しますが、数学や物理、化学になるとやはり私だけ非常に遅れています。例えば、早稲田、東大などが数学の解析学でコーシー列をちゃんと学んでから微積分の深い内容をやるのに対し、筑波大学ではコーシー列などやらずに、本当に”形だけ”です。あれでは数学の概念は高校と全く同じです。公式を適用するだけ。化学も、東大は量子力学・熱力学をちゃんと式で進める所を、筑波大学は上っ面のお話だけで過ぎていきます。
ここまでは筑波大学に入って感じた良くない点をまとめましたが、ここから先は良い点をまとめたいと思います。
まず、人柄がいいです。筑波大学は地元のつくばの人がたくさんいますが、都会の人より非常に心温かい人が多いです。感動しました。都会の無味乾燥なコミュニケーションは余り好きではないのですが、つくばの人は挨拶もしっかりしてくれるし、長い会話を楽しむ人が多いし、一緒にいて楽しいですね。入学当初、つくばの人が私と話すときに、私の無味乾燥さに戸惑うのがハッキリわかりました。それぐらい東京とつくばでは性格が違います。この大学は学生間のヨコのつながりが強いと言われてますがたしかにそのとおりですね。みんな仲が良いです。
確かに設備が良いです。大学が加速器を持っています。これはなかなか無いです。(こんなにいい設備あるのに筑波大生が使うのもったいないな〜と思ってましたが、よく考えればこういうのは大学院生が使うわけで、院になれば他の大学からもそれなりに人が入ってきます。でもやっぱり大学院生の大半は大学から上がってくる人であって、学生レベルと設備があってない気がします。)一年生には研究室を色々回る授業があって、私の場合は電子顕微鏡で遊ばせてもらいました。生まれて初めての体験です。また、前述の通り、体育専門学群が同じキャンパスにあるので、体育の授業が本格的です。例えば、体育の授業でオリンピック選手を教える先生に教われたり、使う器具もオリンピックなどで用いられるのと同じものを使用したりします。私が取っている器械体操のクラスでは、跳馬やつり輪、鞍馬などは高校や中学にあるものとは全く異なり(そもそもあるところが貴重ですが。鞍馬なら跳び箱でしょうか)、すべてテレビ中継で映るあのオリンピックの競技で使われる器具と一緒です。トランポリンとか無茶苦茶跳ねて楽しかったです。芸術学群も一緒なので、やろうと思えばデッサンの授業も取って勉強できます。私は夏休みに水泳の講習を取りました。(泳ぎ苦手なので克服したい…)
体育専門の人が数学科に来て一緒に授業受けるなど、非常に自由に授業を取れます。
学生に自主性があります(?) もしかしたら僕の過大評価かも知れませんが、筑波大学ではクラス代表が集まって直接学長と話し合いをし、色々なところが毎回改善されていきます。T-ACT?というのがあって、学生が自由に集まっては様々な活動を出来るようなバックアップ体制が充実しているように思えます。
自然に囲まれています。大学内には加速器があり、プラズマ研究施設がありますが、ちょっと5分も歩けば田園風景が広がります。最先端の研究設備と田んぼというこのギャップが大変シュールですね。この間もクラスで森まで言ってバーベキューしました。大学内にはまわりを囲うように環状の道路がありますが、結構ハイブリッド車が走っています。エンジンではなくモーターなので音ですぐわかります。
こんなところでしょうか。ここで、さっきの”世間の良い評判”リストで触れなかった2と3と6についてちょっと書きます。2の、堕落した大学生になりづらい、ですが、どうでしょう。ドコの大学も一緒なんじゃないですかね。あまり、周りに遊ぶ場所がないから〜っていうのは嘘に思えます。国立だって一定数います。ただ、この大学の場合、私みたいに東大に落ちた人が後期で入ってきますが、その一定数が私と同じくレベルの低さに失望してヤル気を失い、堕落してるみたいです。
3の、学費が安いというのですが、たしかにそうですね。早稲田の理工が150万くらい?だったのに対し、筑波は50〜60万程度。また、筑波大学の寮は国立の中では一番安いらしく、一年生は殆どそこで暮らしてます。
6の、便が良いですが、たしかにあってますね。私は2時間ほど毎日電車通学していますがそんなに不便とは感じません。JR秋葉原からつくばエクスプレス一本ですし、つくば駅を出たらバス一本で行けます。つくばエクスプレス内には机があって、そこで勉強出来ます。みんなノートPC載っけて使ったり、勉強してます。私も仮面浪人の勉強が捗ってます。
(早稲田の批判、結局検証してませんが、だれかコメントとかでお願いします。)
以上書いてきましたが、まとめると
- 筑波大学は国立大学で、非常に良い設備を持っている。
->True ただし学生のレベルが低いのでもっと頭いい人たちに使ってほしい- 筑波大学は比較的田舎にあり、東京と違って遊ぶ場所が無いので堕落した大学生にはなりづらい。
->False 堕落する大学生なんてどこでもいます- 学費安い。
->True 寮が非常に安いみたいです- 国立だし、頭の良さは保証される。
->False 前述の通り。酷いです。早稲田とか慶応のがよっぽど高いです。(確信)- 自然が周りに広がっていて、立地が良い。
->True 空気おいしいですよ〜- 最近つくばエクスプレスができて便が良くなった。
->True つくばエクスプレスには机があって勉強できます。- 大学では唯一(世界でも唯一と聞いたが?)、通常の理工や人文などに加えて体育・芸術専門の学群が一緒のキャンパスにある。
->True 芸術や体育など、本格ではないがちょこっと手を出してみたい人はこれ以上ない大学な気がします。ということで2と4が評判とのズレです。特に4のズレようは酷い。私にとっては他の良い点をすべてキャンセルしてしまう程度に酷いです。
ということで
- 筑波大お勧めな人:勉強カチカチじゃなくて、自然のいい空気に触れつつ、芸術や体育も幅広く手を出して積極的にいろんな活動がしたい人。みんなでワイワイしたい人。そんなに学力ないんだけど、すごいヤル気はあってバリバリ研究したい人。仮面浪人する必要があり、大学の授業が楽なのを望んでる人。。
というのが私の主張です。最後になりましたが、早稲田との比較について。早稲田と筑波で、
堕落の程度を抑えられるのはなぜかというと、筑波には上記のとおり遊ぶ場所がないからです。仮に堕落し
たとしても遊びでお金がどんどん蒸発することは無いでしょう。
皆さんが受験する大学を選ぶ際に助けになれたら幸いです。皆さんが軽やかに受験をクリアされて楽しい大学生活を過ごされることを願ってやみません。
引用者注記:一部の記号を正しく表示させるために半角記号を全角に置き換えている箇所があります。また、ほぼソースコピペなので一部スタイルが正しく反映されていません。
偉大なる先記事様
読んでみたかったんだよね 自己保存用グッジョブ 良いところも悪いところも書いてて削除するような記事じゃないと思うんだけどな 本人がそうしたいならしょうがないよね
「早稲田の良い所」と「筑波の悪いところ」が書かれてるだけだろ。
んー、前置きを読めば、当たり前のことしか書いてない気が。 東大入るような層はもともと筑波は低きに置いてるものだし、筑波第一な層は東大はちょっとハードル高いし。 その間に...
その間にある早稲田慶応と比較されるのも仕方ないと思うけれどね。 この前提がおかしいだろ。 そりゃ早稲田のがレベル高いところはあるし、ブログ主の学科が圧倒的に早稲田のが高...
どうしてそんなに怒ってるの?