私たちの日常にも、ビジネスにも不可欠な存在ともいえるパソコン。ところで、パソコンのキーボードは、多くの人がQWERTY(クワーティ)と呼ばれる配列のものを使っていると思いますが、いったいどんな根拠で、こんな配列になっているのか不思議に思ったことはないでしょうか? 人間工学に基づいて、もっとも素早く英文を入力できるように考えられたのか、それともローマ字入力がしやすいように考えられたのか…。そんなパソコンのキーボード配列の根拠を調べてみました。
まず、現在使われているキーボードの種類は、英語用はANSI配列(またはASCII配列)と呼ばれるもので、英字部分の最上段のキー配列が左からQWERTYで配されるものが大半です。一方、標準的な日本語用キーボードの大半はJIS配列と呼ばれる配列を採用していますが、英字部分はQWERTY配列に準じています。記号の配列やキーの数(101、104、106、109など)はメーカーによって違いがあります。
そんなパソコンのキーボードの歴史を遡ると、ワード・プロセッサー、タイプライターへと行き着きますが、タイプライターが、現在のパソコンのキーボード配列を決定していました。
タイプライターの発明は、1867年にクリストファー・ショールズとその友人カルロス・グリッデンとサミュエル・ソウルが開発したことに始まりますが、そのときのキーはABC順に2列に配列されていました。ですが、タイプするキーが印字するタイプバーに近かったり、素早くタイプをするとタイプバーが絡み合いを起こしてしまったそうです。そこで1873年に、4段の今のQWERTY配列に近いものとし、レミントン社から発売されたのですが、その配列の理由はセールスマンがブランド名「TYPE WRITER」を素早く打鍵して、製品のプレゼンテーションを効果的に行うためだったそうです。
キーボードを見てみると、確かに「TYPE WRITER」の10文字を打ち込むためのアルファベットが、全て一つの列の中に収まっています。商売上の合理性のために配列が決まったというのが、いかにもアメリカらしいような気がしますね!?
一方、使いやすさを追求した配列ではないことから、より効率的な英字入力を目指して1936年にワシントン大学の教育心理学者オーガスト・ドヴォラックが考案したDVORAK(ドヴォラック)配列というものも存在します。しかしすでにQWERTY配列が普及してしまっていたため、その牙城を崩すことはできず、今は一部のプロのタイピストのみが使っているそうです。
いかがでしょう? 「なるほど!」とナットクいただけたでしょうか? それとも「そ、そんな理由だったのか…」と思われたでしょうか?
公開日/2013.09.17
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