５回、坂本に適時打を打たれ悔しそうな表情を浮かべる大竹

　広島は２３日、巨人戦（東京ドーム）に３—４で敗れ、２連敗。先発の大竹は立ち上がりからピリッとせず、結局５回４失点で今季１０敗目を喫した。梵、丸などを休ませ若ゴイ主体でオーダーを組んだ打線は１点差に追い上げるなど粘りを見せたが、反撃は届かなかった。４位・中日が勝ったため４・５ゲーム差となった赤ヘル。２４日からの直接対決に必ず勝ち越してクライマックスシリーズ（ＣＳ）進出を決める。

　大竹は最後までらしい投球ができなかった。初回は一死満塁からロペスにチェンジアップを左前に運ばれ、先制の２点を奪われた。３回は村田に適時打され、５回には四球からのピンチで坂本の適時打で４失点目。結局、この回限りで降板となった。

　勝てば２年連続の２桁勝利で、前田健、野村、バリントンに次ぎチーム４人目の“１０勝投手”誕生となっていた。

　しかし期待とは正反対の結果に終わった。制球に苦しみ立て直すことができなかった大竹は「四球が痛かった。自分からミスをすると点を取られるということ」と猛反省。

「僕の成績よりもチームが負けてしまった。貢献できなかったことが悔しい」と３位争いのなかでふがいない投球をしたことに肩を落とした。

　打線もあと一歩及ばなかった。この日は「足が重いということだったので休ませた」（野村監督）とヒザ痛を抱えながら出場してきた梵、そして打撃不振に悩む丸をスタメンから外した若手主体のオーダーで試合に臨んだ。相手先発・今村から４回に石原の適時打、そして６回には小窪の３号ソロアーチなどで追い上げたが、反撃しきれず、ヤングＧにプロ初勝利を献上してしまった。

　５日の中日戦、６日のＤｅＮＡ戦で敗れて以来の連敗となったが、今のカープに落ち込んでいる暇はない。２４日からは敵地で４位・中日との直接対決。ここで２勝以上すれば球団史上初のＣＳ進出が決定する。「ミーティングでは『絶対、中日に勝つぞ！』という声が飛んでいる」（チーム関係者）。ナインも気合十分の様子だ。

　野村監督は中日戦に向けて「今の自分たちの戦いをしていきたい」。ここまできたら余計なことは考えず、悲願の悲願のＡクラスへ突っ走るだけだ。