JR北海道:レールの異常放置 4部署に集中 全体の7割

毎日新聞 2013年09月24日 02時30分(最終更新 09月24日 07時20分)

記者会見の冒頭で頭を下げる野島誠社長(中央)らJR北海道の幹部=札幌市中央区の本社で2013年9月22日午後6時6分、梅田麻衣子撮影
記者会見の冒頭で頭を下げる野島誠社長(中央)らJR北海道の幹部=札幌市中央区の本社で2013年9月22日午後6時6分、梅田麻衣子撮影

 JR北海道が線路の異常97カ所を補修せず放置していた問題で、レールの点検や補修を担当する部署によって異常を放置した数に大きな偏りがあることが同社への取材でわかった。保線を担当する44部署のうち4部署による放置が65カ所と全体の7割を占める一方、29部署では放置がゼロだった。特別保安監査を実施中の国土交通省もこの事実を把握。保線作業が現場任せとなり全社的な統一基準で管理されていなかった可能性があるとして、事業改善命令などの行政処分を検討する。

 JR北海道によると、保線作業を担当するのは保線所(工務所)の出先機関である「保線管理室」や、各駅の工務部門など44部署。785人の社員が作業に当たっている。

 異常放置の社内規定違反があった97カ所(本線49、副本線48)のうち、違反が最も多かったのは函館保線所・大沼保線管理室(七飯=ななえ=町)の23カ所(本線4、副本線19)。同管理室は19日に貨物列車の脱線事故が起きた函館線大沼駅を担当しており、国交省が既に立ち入り検査している。

 他に違反件数が多かったのは▽室蘭保線所・苫小牧保線管理室16カ所(全て副本線)▽石狩当別駅14カ所(全て本線)▽北見工務所・遠軽管理室12カ所(本線10、副本線2)。この4部署で全体の7割を占めた。

 一方、札幌保線所管内は、札幌、小樽、江別など五つの保線管理室があるが本線、副本線ともに放置はゼロだった。国交省は放置件数のばらつきの原因を解明するため23日、札幌市中央区の本社と札幌保線管理室にも立ち入り検査に入った。部署ごとの業務内容を詳しく調べ、比較する。

 JR北海道は違反件数のばらつきの理由について「現場社員への聞き取りを進めており、まだ何とも言えない」としている。

 各鉄道事業者は整備基準値を定めており、レール幅(規格1067ミリ)の場合、JR北海道は直線で14ミリ、曲線で19ミリを超えると、15日以内にレールを枕木に固定するくぎを打ち直すなどして補修しなければならないと定めている。【遠藤修平】

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