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岩木川氾濫、平成以降で初
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岩木川の氾濫で完全に冠水したリンゴ園地=16日午後10時21分、弘前市大川地区 |
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青森河川国道事務所によると16日夕方、弘前市大川地区、三和地区で岩木川が氾濫した。両地区は左岸(西側)の無堤防地域で、同事務所によると、岩木川の氾濫は「ここ数十年なかった。平成に入ってからは初めて」という。
同事務所によると、大川地区の計画高水位は約17.5メートル。午後4時45分ごろ、同事務所が氾濫を確認し、周辺のリンゴ畑や住宅地に浸水。岩木川西側を走る県道弘前柏線の一部が通行規制された。
大川地区の新鳴瀬橋のたもとにある齊藤義光さん(63)のリンゴ園では、濁流が斜面を乗り越え、リンゴ樹の半分ほどの高さまで押し寄せた。齊藤さんは「35年住んでいるが、ここまで川の水が入ってきたのは初めてだ。水に漬かった実はもう駄目。どうしようもない。早く堤防を造ってほしい」と肩を落とした。
大川地区上流の三世寺のリンゴ農家で、川の様子を見に来た對馬功さん(79)も園地に水が入り込んだといい、「3時ごろまで畑で作業をしていた。もう少し帰るのが遅れたら危なかった」と話す。「泥水に漬かったリンゴは、どんなに洗浄しても腐ってしまう。苦労して育てたのに…。もう笑うしかないな」と話した。
岩木川の氾濫に伴い、同市は上大川町会と下大川町会、三和川合と種市高木のそれぞれ一部、青女子、種市、小友の一部の計844世帯(約2300人)に避難指示を出した。
午後9時現在、避難場所に指定された北辰中学校に55人、北辰学区高杉ふれあいセンターに63人、三和小学校に57人、新和小学校に5人が避難した。
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