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【モータースポーツ】【今宮純の目】ベッテルとウェーバー、同じチーム内でマシンの差歴然 敵も降参、V4可能だ2013年9月24日 8時52分 第13戦シンガポールGP決勝編ブーイングなど気にすることはない。ベッテルの豪速3連勝をたたえる。昨年はアジアラウンド開始のここシンガポールから日本、韓国、インドGPと4連勝しアロンソを逆転。それを思い出せばまだ“3連勝”、今の彼には勝ちまくる速さがみなぎっている。 闇の中に消えて行くベッテルを追う者たちは手も足も出せなかった。ほんの一瞬、スタート後の1コーナーでロズベルグがノーズを前に出したが、落ち着いたライン取りでトップのままベッテルはオープニングラップで1.971秒差。2周目に全力プッシュして1分52秒台、2位ロズベルグは1分55秒台で4.136秒差に。23のコーナーがあるコースなので、ロズベルグにはもうレッドブルの影すら見えない。人工照明の光を浴びて5周で6秒リードにしたところから、ベッテルはペースをコントロールしていった。 予選PPラップに匹敵するような2周目のダッシュ。マシンが軽くても重くても“レッドブル1号車(ベッテル)”は、同2号車(ウェーバー)より断然速い。この差はどこからくるのか。 土曜予選の後にウェーバーは「20か21コーナーのベッテルのスピードには驚かされる」と端的に言った。僕はFP(フリー走行)3セッションをそこで見た。右90度、左90度の狭い小さな2つのコーナーで、ここの中間通過速度がベッテルは恐らく10〜15km/hは速い。ウェーバーも速いがライバルとそれほどの差はない。 ベッテルはタイムアタック、あるいは決勝2周目のような勝負どころで全力モードに切り替える。すべての周回でやるとエンジンに負担をかけて燃料を過大に消費するので、必要な時と場合に応じてそうするのが彼のペースコントロールだ。 昨年からこれを見抜いてきたアロンソは予選で劣っても、決勝でとことん追えばレースペースで勝負可能と言い続けてきた。だが今のベッテルには通用しない。アロンソ・フェラーリは今季平均グリッドが6位以下、ベッテルは2位以上、4台分(グリッド間隔距離8×4=32m)のハンディからのスタートとなる。そこからごぼう抜きしていく間にベッテルは逃げ去り、2位に浮上したときにははるかかなた。ベルギーもイタリアもここでも勝負どころなき2位入賞となった。 一方、ウェーバーには終盤にトラブルが起きて水圧が低下、エンジンがオーバーヒート気味となり、ピットから「ギアを早めに操作して回転数を上げないよう」との指示が出た。だが非常に珍しいことにエンジン部分から煙と火までふき出し、ゴール寸前あと1周で倒れた。 以前からF1では、2台が完全に同一の品質基準下で組み上げられているためトラブルは連鎖し、壊れるのもほぼ同時というケースが多々あった。しかし今のレッドブルには当てはまらない。ベッテル1号とウェーバー2号は見た目同じでもコーナリング挙動、旋回姿勢、通過速度が違うばかりかトータルマシン信頼性にも優劣がある…。昨年中盤から全く勝てなくなったウェーバーは「やる気を保つのが難しくなり引退を決断した」と意味深なコメントを残した。 レッドブルとベッテルが歴史的なV4を目指してアジアラウンドを進軍、次は韓国、そして日本だ。アロンソ最後の抵抗次第では鈴鹿で大勢が決するか。 PR情報
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