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番外編 多数視点
番外編 とある組織と決意の誓い
 感染していない人が集まっていると風の噂で耳に伝わった。この日本に存在している所で私が居る場所から近かった。行ってみる価値はあると思い、私はその場所を目指した。
 本当に人がたくさんいた。今まで見てきた日常のようだった。そこの人たちは私を受け入れてくれた。そこで私は初めて知った。感染者を根絶やしにして平和を取り戻そうとする組織だということを。私は組織の門を叩いた。再び平和な生活を手に入れるために、これ以上私のような者を増やさない為に。
「こいつを殺せるか?」
 組織の先輩に問われた。
 どこからか拉致してきたのだろう。ウイルスに感染した少女だった。
 これは試験だと理解した。殺さなければ組織には入れない。
 しかし、いくら感染者だからといっても少女を殺すことは躊躇ってしまった。
「男なら殺せるか? 感染者は男だけじゃない、女だっている。それに子供だっているんだぞ? 出来ないと言うのなら、組織には入れない。組織には入れないが受け入れるだけの場所はあるが。どうする?」
 先輩が持っていたナイフを手に取った。少女を見る。
 ああ、可愛げのある女の子だ。あの子みたいだ。
 あの日を、あの日々を、思い出す。
 そうだ。感染者は根絶やしにすると決めたのだ。
「殺れます」
 少女の心臓に一突き。鍵穴に鍵を挿し込むように、私は少女を刺した。
 すると、先輩は少女の首を折って、
「合格だ。歓迎するよ」
 と笑顔で私を迎え入れた。



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