阪神―ヤクルト 3回裏、俊介の先制三塁打で生還した西岡を迎える和田監督(中)=甲子園球場で
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◇阪神2−0ヤクルト
阪神は3年ぶりのAクラス入りを決めた。メッセンジャーが3安打で無四球完封し、12勝目。打線は3回に俊介の適時三塁打で先制し、マートンの適時打で加点した。ヤクルトは3年ぶりのBクラスが確定。村中が7イニング2失点で8敗目。
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ひとまずひとつの区切りをつけた。8カード連続で勝ち越しがなく、失速状態のまま巨人の優勝を許した阪神が、23日にはメッセンジャーの快投で勝利。3年ぶりとなるクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。
巨人のV決定から一夜明けても、打線は依然として低調なまま。だが、この日のメッセンジャーに大きな援護は必要はなかった。試合後、メッセンジャー自身が「きょうを振り返れば1点あれば十分だった。それが2点だから大きかった」と話した通り、内容はまったく揺らぎなかった。
今季5度対戦し4勝負けなしと相性のいいヤクルトを立ち上がりからのんでかかる。3回までパーフェクト。4回、山田に初安打されるも余裕で後続を断つ。9イニングで許した安打はわずかに3本。これまで12打数1安打に封じ込んできたバレンティンを3打数無安打と仕留めた。
その秘訣(ひけつ)を問われると「攻めること。ああいう打者はかわしにいくと、失投を打たれるからね」と答えた。前回登板した17日の広島戦では7イニングで150球を投げたが、今回は116球と省エネにも成功。三塁を踏ませることなく今季3度目の完封を無四球で飾った。
援護に恵まれず勝ち星は8月25日の中日戦以来、およそ1カ月ぶり。リーグトップの奪三振数も6つ積み上げ171個とした。次なる目標は2位の確保。和田監督は「もう一度、東京ドームで勝負したいという気持ちは全員が持っている。そこに向けて前進したい」と、気持ちを切り替えていた。 (中山隆志)
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