試合後、父の淳さん(右)、母の百代さんに祝福される今村(中)=東京ドームで(北田美和子撮影)
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◇巨人4−3広島
巨人の19歳左腕、今村がプロ初勝利。緩急を生かし、6イニングを2失点にまとめた。打線は1回にロペスの2点左前打で先制し、3回は村田、5回は坂本の二塁打で加点した。西村は球団タイの41セーブ目。広島は4カードぶりの負け越し。
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頼もしい新星が巨人に現れた。リーグ連覇を決めた翌日の先発を任された2年目の左腕・今村がプロ初勝利だ。任された6イニングを7安打2失点。19歳6カ月での白星は、ドラフト制施行後に入団した巨人の左腕としては林昌範(現DeNA)の19歳11カ月を更新し、史上最年少となる快挙だ。
「非常にうれしいです!!」と喜びを表現した今村。顔には自然と満面の笑みが浮かぶ。東京ドームの歓声に応えた後も興奮はなかなか冷めやらない。「最高です」。記憶に残る白星の味をジックリとかみしめた。
1軍初登板だった16日の広島戦(マツダ)も5イニングを6安打1失点。好投で得たチャンスを無駄にはしなかった。この日は両親に加え、高校2年の時に交通事故で亡くなった同級生の親友・福長翔馬君の家族が観戦。「東京ドームで初勝利」の思いを強くし上った先発マウンドだった。
前夜(22日)は祝勝会に出たが、日付が変わるころには就寝。初見参となる本拠地にも、不思議なほど力みはなかった。スローカーブやチェンジアップに加えフォークで好調の赤ヘル打線を料理。試合前の決意を現実にした。
原監督も好投には合格点。「競争の中に入れる力を持ち合わせている」と戦力として評価した。当然、今村も先を見据えている。「ローテに欠かせない存在になるよう頑張りたい」。今後の登板機会もありそうな左腕は分厚い戦力に割って入るつもりだ。 (川越亮太)
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