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【大リーグ】

アスレチックス、マネー・ボールで逮捕 年俸総額27位でも独走

2013年9月24日 紙面から

◇アスレチックス11−7ツインズ

 ブラピも祝福!? アスレチックスが22日、ア・リーグ西地区で2連覇を決めた。ダルビッシュ有投手(27)が所属するレンジャーズがロイヤルズに敗れて優勝が決定。直後の地元でのツインズ戦でも11−7で勝ち、ファンと歓喜をともにした。9月まではレ軍とデッドヒートを繰り広げたが、最後は8・5ゲーム差をつけて独走。年俸総額はヤンキースの約3割にすぎないが、俳優ブラッド・ピット主演の映画「マネー・ボール」でも話題となった戦略的なチームづくりで栄冠をつかんだ。また、ナ・リーグ東地区でもブレーブスが8年ぶりの地区優勝を決めた。

 “マネー・ボール野球”のコストパフォーマンスを見せつけた。3回の攻撃中、レンジャーズ敗戦の一報でアスレチックスのア西地区連覇が決定したが、手綱は緩めない。11−7で迎えた9回、右腕スクリブナーが最後の打者ピントを空振り三振に打ち取ると、ナインが総出でマウンドにダッシュ。輪をつくって飛び跳ね、歓喜のダンスを踊った。メルビン監督がコーチ陣とハイタッチした後に袖を通したTシャツには「WE OWN THE WEST(俺たちが西地区を支配する)」の文字が刻まれていた。

 「今年は比較的スムーズにいったね。危機もそれほどなかったし、君たち(報道陣)と顔を突き合わせることもそんなに多くなかった。パーフェクトだ」。米複数メディアによれば、ビーンGMは満足げに語った。

 少ない投資で最大の効果を生むビーンGMの「マネー・ボール」の真骨頂だった。今季開幕時の年俸総額は全30球団中27位の6196万4500ドル(約62億円)。1位ヤンキースの約27%で、同地区ライバルのレンジャーズやエンゼルスと比べても半分以下だった。

 同GMの主な理念は、投手は防御率より被出塁率を、打者は打率より出塁率を重視することだ。今季のア軍は被出塁率3割(リーグトップ)、出塁率3割2分7厘(同5位)と抜群のバランスだった。

 だが、戦いはこれで終わったわけではない。「ポストシーズンの本拠地開幕権がほしい。ビジターチームは、ここに来ればファンの声援にビビるからね」と同GM。今季は本拠地で52勝29敗と、貯金30のうち23を積み上げた。ポストシーズンはレギュラーシーズンの高勝率チームがどのステージも1試合多くホームで戦えるため、ア軍は最終戦まで貪欲に白星を追う。「まだやり終えてない仕事がある。うちはもっとやれるチームだと思っている」とメルビン監督。スーパースター不在でも、10月も大暴れして“下克上”を完成させる。

 

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