名古屋グランパスのMF田口泰士(22)が「攻めダルマ」と化す。MFダニルソンの故障により前節のFC東京戦に引き続き川崎戦(28日・瑞穂陸)でも先発の可能性が高い。ボランチでコンビを組むMF中村が守備的な仕事を得意とする分、田口が積極的に攻め上がる考え。23日はMF田中輝とともに名古屋市の今池商店街で行われたトークショーに出演した。
停滞感が漂うグランパスの攻撃を変えるのは、この男かもしれない。田口は「ボランチが前に上がっていかないと厚みが出ない。自分が攻撃に加わることでゴールの可能性を高めたい」。守備的MFだからといって守りに偏らず、アグレッシブに攻めると語った。
5試合ぶりに先発した21日のFC東京戦でも、田口の攻めがアクセントになった。前半21分にはミドルシュートでゴールを脅かした。田口は「(中村)直志さんは後ろのポジションを取ることが多い。自分は前に上がってゴールにからむプレーを意識した」と言う。
もともとは攻撃的MF。ミドルでゴールを狙うだけではなく、得意のスルーパスで決定機を作ることもできる。「攻めがジョシュア(ケネディ)のヘディングだけになってはダメ」。田口が効果的に上がれば、周りの玉田や小川も生きてくる。
守備も忘れてはいない。トークショーではファンから「次戦では中村憲剛を抑えて」と川崎の司令塔封じをリクエストされ、「憲剛さんは相手の中心。マッチアップするポジションでもあるし、厳しくいく」と答えた。
攻めに守りに。失った定位置を取り戻すためにも、田口が縦横無尽の働きで勝利をもたらす。
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