【NQNニューヨーク=横内理恵】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落し、前週末比49ドル71セント安の1万5401ドル38セント(速報値)で終えた。ニューヨーク連銀のダドリー総裁の講演を手掛かりに米景気回復の鈍さを意識した売りが出た。米政府予算や連邦債務の上限引き上げを巡る米与野党の交渉が難航するとの警戒感も引き続き重荷になった。一方、中国や欧州の企業の景況感改善を示す指標が相場を下支えする場面があった。
ダドリー総裁は「米経済はなお非常に緩和的な金融政策の支えを必要としている」と語った。一方、同総裁が、年内の量的緩和縮小がありうるとするバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の見方に同意すると述べたと伝わったことが売りを誘ったとの見方も一部で出ていた。株式相場はなお直近の高値圏にあり、利益確定目的の売りが出やすかった。この日からダウ平均の算出対象となったゴールドマン・サックスなど3銘柄が材料出尽くし感から下落したことも、株価指数を押し下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前日比9.44ポイント安の3765.29(速報値)で終えた。20日発売したスマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の新機種の販売が好調と発表したアップル株は大幅上昇した。
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