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[ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は23日、欧州議会の経済金融委員会で証言し、ユーロ圏のインフレを過度に低く押し下げかねない水準に短期金利が上昇することを回避するため、追加の長期資金供給オペ(LTRO)を実施する用意があると言明した。
欧州の銀行の資金繰り改善は依然として域内の信用の量に反映されていないとの認識も示し、ECBとして必要な限り金利を低水準に維持することを確約すると述べた。
ドラギ総裁は、必要に応じ短期金利を低く抑えるための選択肢の一つとして追加LTROに言及。
銀行が過去のLTRO資金を前倒し返済している結果、銀行システムの過剰流動性が低下している状況をECBとして注視しているとし、「中期的なインフレ判断によって正当化される水準に短期金利を維持するため、必要に応じ追加LTROを含むいかなる手段をも講じる用意がある」と述べた。
銀行によるECBへの資金返済が市場金利の上昇につながる可能性にも言及し、「中銀から受けた融資を返済することは確かに正常化の兆候ではあるが、結果的に生じる過剰流動性の低下によって短期金利の上昇圧力が強まりかねない」と指摘。その上で「こうした動向が金融政策スタンスに及ぼし得る影響を引き続き特に注視する」と述べた。
追加LTROの実施に踏み切る場合、銀行の需要を集めるためにどのような措置を取る可能性があるかは明らかにしなかった。
アナリストの間では、オペの期間中、融資金利が上昇しないことを保証する案が一つの選択肢との見方が出ている。特定の用途の資金をより有利な条件で供給する可能性もあるとみられている。
ECBスタッフと金融専門家で構成されるボンド・マーケット・コンタクト・グループ(BMCG)が7月に開いた会合の議事録では、イングランド銀行(英中央銀行)の融資向け資金供給制度(FLS)に似た3年物LTROの導入が討議されたことが明らかになっている。
欧州銀の過剰流動性はLTRO資金の早期返済でおよそ2250億ユーロまで低下しており、現行0.5%のECBリファイナンス金利に向かって市場金利が上昇し始めるとECBがみている2000億ユーロの水準からそう遠くない。
ドラギ総裁は同時に、極めて低水準の金利を長期間維持した場合の影響も中銀として注視しており、低金利によって引き起こされる金融の不安定化リスクに「非常に敏感」になっているとも発言、必要に応じてこうしたリスクに対処して行く考えを示した。
ギリシャに関しては、現時点で債務レベルは持続可能な水準だと指摘。ただ、追加支援が必要かどうか述べるのは時期尚早で、資本市場へのアクセスなどの要因に左右されると述べた。
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