「実存浮遊」から柔和な路上を歩き瓦解した世界に埋没する
社会学、哲学、統計学などに興味があり、多面的視点を獲得するために知識を吸収していくブログ。 マンガや映画やドラマなども考察。
2019.08.24 Sat. 12:43 :edit
ももクロ評論同人誌『ILLUMINARE ももいろクローバーZ音楽論』
『ILLUMINARE ももいろクローバーZ音楽論』
140ページ A5判(クイックジャパンサイズです) 価格600円
発売は10月初旬を予定しております。
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【同人誌の内容】
今回はももクロの音楽に焦点を当ててみました。
原稿の他にアルバムとB面C面曲のレビューが目玉です。
特にファーストとセカンドの26曲は3人のレビュアーによるクロスレビューです。
必ずや新たな発見があるでしょう。
音楽好きはもちろん、音楽に詳しくない方にも読みやすい内容となっておりますのでぜひご覧下さいませ。
以下目次
『ももいろクローバーZの音楽』 (くら執筆)
第1章 ももいろクローバーZの楽曲の特徴
◆言葉の面から
■歌詞のレパートリーについて
■歌詞の特徴
・固有名詞が入っていたり、タレントの特徴に特化していること
・性的な表現を極端に避けている
◆音楽の面から
■楽曲のレパートリー
■単純な繰り返しを避ける
・1番と2番でメロディを変える
・メロディは同じでも、伴奏を変える
■一般的な楽曲構成と異なる曲が多く存在する
『コノウタ』・・・勝負球はストレートど真ん中
『Z女戦争』・・・いつもより串が長い焼き鳥
『BIRTHφBIRTH』・・・生まれ変わり続ける蝶のように
『空のカーテン』・・・3曲分のお仕事
・Cメロの肥大化
・少々道に外れて~現代のソナタ形式『走れ!』~
■ラップともセリフとも言えない、掛け声のようなパートが存在する
■音、楽器が多い
■効果音の挿入
■カラオケで歌えない
・AKB48とももクロの方向性の違い
第2章 ももクロは何故売れたのか
■J-POPにとっての90、00、10年代
・90年代~CDミリオンヒット&カラオケ全盛期~
・00年代~音楽不況とITの波~
・10年代~アイドルの時代~
■動画サイトとmp3プレイヤーに合った音楽
■2つの動画サイト
・ニコニコ動画について
・YouTubeについて
■ももいろクローバーZの音楽と動画サイト
・ニコニコ動画的な曲展開を持つももクロの音楽
・「飽きない」ことが大切なmp3プレイヤーに適したももクロの音楽
・YouTube的多様性を持つももクロの楽
■まとめ
第3章 ももクロが創る未来
◆ももクロはJ-POPを変えられるのか
◆あとがき
『僕等のセンチュリー~空のカーテン論 外への慈愛 内への決意』 (ばるすた執筆)
■なぜいまこの2曲を?
■制作された当時の状況
・2012年12月24日にもたらされたクリスマスプレゼント
■僕等のセンチュリー
クリスマスはみんなを笑顔にする非日常
クローバーの意味に対しての新たなる言及
「きれいごと」を、笑って言ってのける意味と強さ
■空のカーテン
・「空のカーテン」、その魅力
・メンバーそれぞれの魅力
・高城れにのウィスパーボイス
・玉井詩織の安定と変化
・有安杏果の魂
・佐々木彩夏の成長
・百田夏菜子の切なさ
・内側、自分への応援歌
■終わりに
『MIRAIE:女川現場備忘録』 (紀州梅執筆)
はじめに
〈動き出すよ 君の元へ〉
〈我らの世界はまだ始まったばかりだ〉
〈頑張っChai Maxx〉
〈笑顔と歌声で世界を照らし出せ〉
おわりに
『ももクロは歌謡曲の荒野を目指す』 (なんくろ執筆)
・歌謡曲とは
・豊穣な音色の歌謡曲
・演奏の少人数化と作曲者の膨張
・大人数演奏のレフュジア
・アイドル冬の時代と新しいアイドルブーム
・キングレコード
・ももクロの楽曲 - アイドル・ソング期
・ももクロの楽曲 - アクロバティックな楽曲期
・ももクロの楽曲 - エンターテインメント期
・ももクロの楽曲 - 宮本純乃介期
・5TH DIMENSIONの衝撃
・コンサートの位置づけ
・生演奏の力
・荒野を豊穣の世界へ
『覚醒から覚醒せよ』 (さかもと執筆)
第1章 5人は色を失い我々は意思を剥奪される
● はじめに
● 緑色の海は現れない [日本ガイシホール公演]
● 「春の一大事」という形式を捨てる運営
● ももクロは分断の歴史
第2章 バトルと次元上昇の二重螺旋
● 自己紹介と非自己紹介
● 脱原発と瓦礫のアレゴリー
● 無限の愛と天元突破グレンラガン
● バトルと次元上昇の二重螺旋
第3章 覚醒から覚醒せよ
● 真・春の一大事2013
● 百田夏菜子監督の苛烈さ
● 玉井詩織監督の俯瞰感覚
● 佐々木彩夏監督の突出
● 有安杏果監督の慈愛
● 高城れに監督の救済
● 輪廻ではなく螺旋
本日は期間限定で僕の原稿の一部と目次を公開いたします!
ご購入の参考にしていただければなと思います。
エンジェルアイズイベントの杏果ちゃんの回に参戦したのでその時のレポートとなっております。
この項だけあえて文体を揃えないで書いています。
以下さかもと執筆分期間限定公開です!
● 有安杏果監督の慈愛
次の日に行われた第4回公演。有安杏果監督による「エソラ~みんなで感じる音~」に筆者は参戦した。なのでこの回についてはライブレポートという形を取りたい。乱文乱筆ご容赦いただきたい。読みやすい文章よりもその場の肌感覚を伝えるためには書き殴りが筆者にとって一番想いが乗りやすいと思った結果であるので、何卒ご理解いただきたい。
この日は天気予報では雨だったが現地に着いてついても雨は降らず、むしろ日差しが暑いほどだった。さすがももクロ。ももクロが天気予報を覆すエピソードはいくつかあるが、どれも伝説的なイベントとなる予兆として語り継がれている。
席につき隣の人にご挨拶。これから共に応援していく仲間ですからね。挨拶は重要です。応援中にぶつかったりする事もあるかも知れないので、あらかじめお詫びしておく。
開演前のトークショーでは有安監督から「ライブタイトルはエソラ」という発表と、「音に意識を集中して欲しい」とのお達しがある。
『エソラ』というのはMr.Childrenの曲名。「音楽が鳴り止むと分かってわかっていても今日を踊り続ける」という刹那的だが日常から希望を消さない作法が描かれている作品。ももいろクローバーZの快進撃を見ているとかすかに伝わってくるせつなさ、寂しさというものがこの『エソラ』というタイトルに感じ取れた。
観客入場中のBGMはQUEENで、これは誰もが聞いたことがある曲を意識して選曲したとのことでした。そしてトーク終了後から開演までに流れるBGMも有安監督の意図があるとのこと。
あるコードが隠されてるということだが、音楽についてまったく知らず、音楽について知りた過ぎてこんな同人誌まで企画する筆者なので、当然のごとく有安監督の意図などわからず。
すぐにネットの力を使って調べると、どうやらカノン進行の事らしい。カノン進行についてはマキタスポーツという芸人が音楽解析のネタで披露している話で知っている。
筆者の中では「一発屋の呪いのコード」という印象が強い。あえてカノン進行を使う有安監督の意図はなんなのか。誰もが知っていて耳馴染みの良い曲をBGMで聞かせ、その後ライブの1曲目にどうつなげていくのか。筆者は勝手に「一発屋にはならないという宣言」のように受け取りパッヘルベルのカノンを聞きながら開演の時を待つ。
1曲目はなんとバラード曲『月と銀紙飛行船』だった。ももクロのライブで1曲目がバラードというのは見たことがない。息を呑むファン達が耳を澄ましたままで始まった『月と銀紙飛行船』はなんともきれいでした。
特筆すべきは『上球Maxx』。ももクロのライブは数える程しか行ってませんが、過去最高にテンションがブチ上がった。『Chai Maxx』のイントロが始まった時は「ここでChai Maxxかぁ」と気楽に考えながら振りコピしてたんだけど、サビに入る時にドリフの振り付けを構えたら気付くと別の曲になっててほんの一瞬何が起こってるのかわからず。
「杏果ちゃんやってくれた!」というのが第一印象。思考よりも身体が勝手に動き『上球物語』を踊りまくっていました。その後も『Chai Maxx』と『上球物語~Carpe diem~』を行ったり来たりで完全に観客が振り回されている。
ももクロの今後の可能性として生バンドという新たなパフォーマンスが重要視されるであろうと考えていた筆者が浅はかだった。まだまだももクロにはぶち壊すべき概念がいくらでもある。『上球Maxx』の純粋な楽しさは新たな可能性を我々に刻みつけた。有安監督は「この曲って似てると思わない?だからつなげてみました」と軽く言っていたが、これはとんでもないことなのではないか。そしてこの曲を受けYouTubeに自作の『上球Maxx』をアップロードする人が多数いて、こういう巻き込み方を見せる有安監督の采配には脱帽だ。
MCの時に「ファンのとまどう顔を見ておもしろかった」と語る5人。これからもバンバン我々を振り回して欲しいです!今後既存曲をどこまでぶち壊してくれるのか楽しみで仕方ない。そんな可能性を見せてくれてほんと良かったです。
そして『ニッポン笑顔百景』と『ももクロのニッポン万歳!』という2曲も良かった。「ももクロの魅力は?」と質問された時は「全力なところです」と答えるのではなく、「みんなを笑顔にするところです」と答えることにしよう。
『上球Maxx』は本当にこの公演でしか見られない曲だったけど、5人で歌う『ありがとうのプレゼント』も格別各別のものがあった。1フレーズずつ各メンバーが担当するのだが、その歌詞が5人のイメージと見事に調和していた。
「うまく出来る自信があればあるほどダメで」(玉井詩織)
「空回りの連続が雨を降らせる」(高城れに)
「お願いあと一歩だよと言い聞かせても」(百田夏菜子)
「冷たい向かい風たちが邪魔するの」(佐々木彩夏)
「強くなるのに必要なものって マイナス要素たっぷりの涙の多さね」(有安杏果)
ももクロの歴史を知っているファンにとって、これほどまでに胸を打つパート割りがあるだろうか。
そして5人が「大丈夫大丈夫周りを見てよ みんなひとりじゃないね」と歌う。周りを見ると本当にひとりじゃなくて、ファンのみんながいろんな色やいろんな形で一緒に応援していた。
ここでもう大泣きしてしまいました。
最後の方で「みんな一緒に歌ってください。会場がひとつになりますように」という有安監督からの指示があったんだけど、泣いてて全然歌えませんでした。
そしてラストの「いつまでもここにいたい 夢を見せてあげたい 未来を変えるたくさんのありがとうをみんなに届けたい」という5人からのメッセージを受け取りさらに泣くのでした。
アンコールはOvertureから始まりみんなが待ち望んでいた『words of the mind -brandnew journey-』が流れももか口上が会場内に響き渡る。
『白い風』ではピアノ演奏があり、しかも途中の夏菜子パートではすべての音がピタリと止み、夏菜子ちゃんの歌声だけが会場内を覆ったのでした。有安演出の徹底っぷりにはもう脱ぎ過ぎて帽子がありません。
ラストは『コノウタ』。「まだちょっと拙いんだけど、それでも歌い続ける。声が枯れても、例え届かなくても、何度でも伝え続ける」という宣言をして終了。
『エソラ』というのは「絵空事」から「事」を取り、想像だけで終わってしまいそうなイメージのあるこの言葉を変えたかった、というようなことを作詞者の桜井氏は言っている。
「エソラ」を描き輝ける日常にするために踊り続け、「コノウタ」を歌い続けることを誓ってくれたももいろクローバーZ。
規定の枠をぶち壊し、演出もセットリストもまったく違う3日間5公演を短期間の練習で行い
見事に成功させるというのは偉業中の偉業だ。これこそがももクロ春の一大事である。
ぜひ未来のホワイトベレーのためにもこの歴史的公演の映像化をお願いしたい。
以上でライブレポは終わりです。
少しでも会場の臨場感が伝われば嬉しいです。
以上となります。
註釈でも入れるのですが、『ありがとうのプレゼント』のメンバーの順番は正確ではないのでどなたか正解を教えて欲しいです。
終演後書いたメモを見るとこの順番だったんですけど、聞いてる時は涙があふれてしっかりと覚えていられませんでした。
テーマ: ももいろクローバーZ - ジャンル: アイドル・芸能
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