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【芸能・社会】

サザンだよ、13年ぶり茅ケ崎だよ 桑田に茅ケ崎市民栄誉賞授与

2013年9月1日 紙面から

13年ぶりの茅ケ崎ライブで多くの地元ファンを喜ばせた桑田佳祐

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 結成35周年の今年、5年ぶりに活動を再開した人気ロックバンド「サザンオールスターズ」が31日、10年ぶり野外スタジアムツアー(5カ所9公演)の一環として、神奈川県茅ケ崎市の茅ケ崎公園野球場で13年ぶりのコンサートを開いた。茅ケ崎市出身の桑田佳祐(57)にとって2度目の故郷凱旋(がいせん)コンサート。メンバー紹介の際には、服部信明市長(52)が登場し、7月31日に受賞が決まった桑田の「茅ケ崎市民栄誉賞」の贈呈式が行われた。

 2000年8月19、20日に開かれた「茅ケ崎ライブ あなただけの茅ヶ崎」から13年。充電期間を経て、さらにパワーアップした5人が“ホームグラウンド”に帰ってきた。

 「サザンだよ。茅ケ崎〜!! グランド〜、外野〜!! 狭いっ、小さいっ。でも(客との距離が)近いからうれしいよ。いよいよやって参りました。13年ぶり!!」

 桑田のシャウトに、約2万人のファンが大歓声で応えた。桑田の妻の原由子(56)も「佳ちゃんのふるさと茅ケ崎でまたライブができてうれしいです」ととびっきりの笑顔を見せた。

 夕陽が沈みかけるころ、相模湾から吹き付ける海風に乗せて「砂まじりの茅ケ崎〜」で始まるデビュー曲「勝手にシンドバッド」が始まると、客席のボルテージも急上昇。「BYE BYE MY LOVE」は、「茅ケ崎は雨も降らず 素晴らしい夜だね ふるさとでみんなと逢って 幸せ感じてる」と歌詞を変えてファンを喜ばせた。

 「夏をあきらめて」では、江の島や烏帽子(えぼし)岩の映像がスクリーンに。茅ケ崎に実在したホテル名をもとにした「HOTEL PACIFIC」は、13年前のライブ直前に発売された曲。この日はAKB48にそっくりな衣装を着たダンサー40人以上がステージに登場し、お祭り騒ぎとなった。

 長年にわたって茅ケ崎や湘南エリアを題材にした楽曲を発表してきたサザン。その功績が認められ、「茅ケ崎市民栄誉賞」という新たな勲章を手に入れた。その表彰式がこの日、ステージ上で行われた。

 服部市長から記念盾を授与された桑田は「茅ケ崎に生まれた幸せ、誇りを胸に刻んで、音楽人としてここに立っているだけでも幸せ。うれしいです。できたら亡くなった父や母、姉にも見せたかったです」と感慨深げにあいさつ。ほかのメンバーには感謝状が贈られた。

 アンコールでは観客全員に配られた「胸熱リストバンド」が遠隔操作で光り始め、「SAS」「35」という人文字が完成。最後は相模湾から花火が夜空を彩った。桑田は「ありがとう、茅ケ崎。また帰ってきていいかー!?」と地元ファンとの再会を約束していた。

 ライブの模様は、全国120館の映画館で生中継され、約3万人が鑑賞。会場外にも約1万人が集結。夏休み最後の週末、国民的バンドは約6万人のファンに最高の思い出をプレゼントした。

◆7、8日には豊田 ラストは22日宮城

 8月10日に横浜・日産スタジアムからスタートしたツアーは、31日でちょうど折り返し。きょう1日も茅ケ崎で公演、7、8日には愛知県の豊田スタジアムで公演。22日に宮城スタジアムで最後を飾る。

◆ファンの声

 会場内とその周辺には13年前の茅ケ崎ライブにも足を運び、熱狂を味わった多くのファンが駆けつけた。

 友人3人とおそろいのアロハ柄のワンピースに身を包んだ地元・茅ケ崎市出身で都内在住の会社員・西郷宏美さん(28)は13年前はチケットが取れず、友人と場外でライブを聴いた。「今日は本当にドキドキしていて、今からとても楽しみ。『茅ケ崎』という歌詞の入った歌を多めに歌ってほしい」と興奮を抑えきれない様子。

 親子で来場した同市在住の奥田美智子さん(60)と杏子さん(25)も13年前は場外組。美智子さんは「すでにワクワクしている。桑田さんの完全復活を見届けたいので、たくさんステージの上を走り回ってほしい」。杏子さんは、「暑いから、ステージからどんどん客席に水をぶちまけてほしい。花火の打ち上げもあったらうれしい」と期待に胸をふくらませていた。

 会場周辺には1万人(主催者発表)が集まったが、チケットを取れなかったファンの多くは近隣にあるサザンの名にあやかった海水浴場「サザンビーチちがさきに」陣取り、会場からの“音漏れ”を期待。

 職場の同僚と昼すぎから盛り上がっていた茅ケ崎市の会社員・今江賢太さん(36)は13年前は会場内にいたが、「小川直也の聖火ランナー、福山雅治の開会宣言はサプライズで興奮した。花火があがってからの『真夏の果実』は最高だった」とまるで昨日のことのように振り返った。

◆13年前は…小川直也に福山が登場

 【2000年茅ケ崎ライブ】8月19、20日に同じ茅ケ崎公園野球場で行われた。テレビ朝日の辻義就アナウンサー(当時)の実況でスタート。茅ケ崎在住のプロレスラー小川直也がトーチに火をかざして球場内を一周し、ステージ中央で“聖火”点火の後、全員で「ダーッ!」。次に、市歌に合わせてメーンポールに市旗とバンドフラッグを掲揚した。さらに、福山雅治が開会宣言。ライブは「希望の轍」で始まり、茅ケ崎公演に向けた新曲「HOTEL PACIFIC」などで大盛り上がり。サザンビーチの駐車場に大型ビジョンが設置され、周辺も合わせて2日間で約8万人が楽しんだ。

 

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