ヘイトスピーチ:ミュージシャンが「NO」 差別に憤り
毎日新聞 2013年09月22日 09時27分(最終更新 09月22日 09時47分)
子どもの頃から周囲になじめず、教室の窓から外ばかり眺めていた。人が集まると「暗黙の了解」ができることに違和感があり、中学校3年になると学校に行かなくなった。進学した工業高校も8カ月で辞めた。
そんな自分に、パンクロックは「異端」の立場からの表現だと映った。「こんな自分でも生きていていいんだ」。初めて居場所を得た気がした。
多様性を否定するヘイトスピーチはその対極にあると思う。「出自で差別する自由はないし、それを認めれば本当の自由が台無しになる」
標的の在日コリアンも、事情があってこの国で生きてきた。「どうにかなじんで世代をつなぎ、折り合いを付けてきた。それを壊して何をしたいのか。入り交じって影響され合うから面白いし、それが人生だと思う」【神足俊輔、小泉大士】