書評 「人生逆戻りツアー」 その7 [ブログ]
人生最悪と思える日は、実は人生最良の日……
まずは、主人公の私(クロード)が木から降りられなくなった飼い猫を助けようとして、はしごから転落。そのまま、あっけなく死んでしまうところから物語ははじまります。
そして、クロードは天国に旅立ち、自分の守護天使A,B,Cとこれまでの人生を振り返っていくのです。
クロードは、スーパーマーケットで毎日フラフラになるまで働き、妻のイレーヌとは離婚。少年時代の夢である『画家になること』を自分の胸にしまいこんで家族のために、ただただ、懸命に働きます。
しかし、切ない人生を振り返るなかで起こった出来事の意味を知っていくクロード。
忙しいなかでも夢が実現できるチャンスが何回も訪れていたことを知ります。
そして、イレーヌとの離婚には、妻の『画家になる夢』を叶えてほしい。という思いがあったことも。
馬車馬のように働く自分を、まるでポンコツ扱いして過ごしてしまった生前のクロードには、天使や神様の声は届かなかったのです。
私たちも、日々の暮らしのなかで、自分の力ではどうしようもないピンチや最悪の出来事に遭遇することもあります。
しかし、そんな時こそ、投げやりにならずに、自分を諦めずに頑張りたいと思いました。
この本のなかで、出てくる言葉を絶体絶命のピンチの時に思い出したいものです。
http://d.hatena.ne.jp/anzubono0818/20110919/1316389859 より
>自分の守護天使A,B,Cとこれまでの人生を振り返っていく
3名のはずの天使が133ページではなぜか4名になっています。「教会の塔のようにそびえる巨大な天使4名の後ろを、ちっぽけな私が走ってついて行った」とあるのですが、この「4名」は「3名」の間違いです。「私」を入れて「4名」です。どうしてこういうお粗末なミスがあるのかと思います。それをどうして編集者は気付かないのか……。よくわかりません。
50ページから55ページは、「583回目の過去生と私」という表題がついています。64歳で亡くなった主人公の人生は49ページで「584回目」ということになっています。しかし、どうしてそれが「584回目」なのかということはよくわかりません。何回目であっても構わないのですが、著者は読者がそのことを納得できるように書くべきです。自分だけの思いで書くということは読者を混乱させます。些細な表現の違いには無頓着な読者もいる一方で、一字一句にこだわる者もいるのです(この私がそうです!!)。
「人生逆戻りツアー」は39,000部も売れたそうです。現在発売されている本は第何版なのか、さらなる増刷があるのかどうかを出版社に問い合わせてみようと思います。私の手元にあるのは、第2刷(2010年10月28日発行)です。もし増刷があるとしたらその時には表記の見直しがあるはずですが、さてどうなるか……
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