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【プロ野球】

マー君 開幕22連勝 投手4冠

2013年9月22日 紙面から

日本ハム−楽天 7回裏1死、佐藤の捕邪飛を指さす田中=札幌ドームで(佐藤哲紀撮影)

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◇楽天7−3日本ハム

 楽天が逆転勝ちして、このカードの勝ち越しを決めた。田中は3回に先制を許したが、8イニング1失点で開幕22連勝を飾った。打線は4回に枡田の右前打などで2−1と逆転し、その後も加点した。日本ハムは拙守が響き、吉川は14敗目。

     ◇

 楽天の田中将大投手(24)は21日、札幌ドームでの日本ハム21回戦に先発し、8イニング4安打1失点で開幕からの連勝を22に伸ばした。昨年8月26日からは26連勝で、ともに自身が持つプロ野球記録を更新した。シーズン22勝は1980年の日本ハムの木田勇以来で33年ぶり。2008年の岩隈久志(マリナーズ)がつくった21勝(4敗)の球団最多記録を更新し、通算100勝にもあと3と近づいた。

 絶対エースの無敗街道はどこまでも続く。田中は涼しい顔で勝利の瞬間を見届けた。7点の援護を受け、8イニングを1失点。昨年8月26日から26連勝。開幕連勝も22に伸ばし、08年に岩隈が挙げた21勝の球団記録を塗り替えた。

 球界でも33年ぶりとなる「22勝投手」の誕生。さらに奪三振数も金子(オリックス)に並び、防御率、勝利、勝率と合わせ投手4冠のトップに立った。

 だが「連勝が大事なんじゃなくて、優勝が懸かっている大事な試合。その中でカードの初戦を勝てたことが良かった」。これで優勝マジックは6。その数字を減らすことがエースの使命だと自覚している田中は、連勝記録の質問に語気を強めた。

 苦しい立ち上がりだった。これまで軸にしてきたツーシームが抜ける。3回には今季初めて満塁で適時打を許した。それでも、「調子が良くないので、こうなる(点を取られる)ことは予想していた」と、冷静さを失うことはなかった。

 中盤からは「珍しく良かった」というスライダーを中心とした組み立てに切り替えた。「やってはいけないことを頭に入れて、球種を選択することができた。まあ、(調子が)悪いがゆえ、ですけど」。試合中に自己分析し、ベストの投球を見つける。女房役の嶋も「この投球に文句を言う人はいない」と修正能力に舌を巻いた。

 星野監督がニヤリと笑う。「マサヒロがゲームにしてくれたからな。そうなれば、目標のあるチームが勝ちよ」。

 最短優勝は24日。状況次第で胴上げ投手になる可能性もある田中は「いやいや、早く決めましょうよ。1日でも早く、ね」とようやく笑った。刻一刻とその瞬間は近づいている。 

  (井上学)

 

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