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【大リーグ】上原が日本人2人目の”胴上げ投手” Rソックスの地方V決定試合でセーブ2013年9月22日 紙面から ◇レッドソックス6−3ブルージェイズ【ボストン穐村賢】コウジ感激!! レッドソックスは20日(日本時間21日)、地元でのブルージェイズ戦に6−3で勝ち、2007年以来6年ぶり7度目の地区優勝を決めた。試合を締めたのは守護神の上原浩治投手(38)。2点リードの8回途中に3番手で登板すると、1イニング2/3を2奪三振を含む2安打無失点に抑え、20セーブ目(4勝1敗)を記録。日本人では01年の佐々木主浩(マリナーズ)以来の“胴上げ投手”となった。ただ、レ軍にとって地区Vは通過点。07年以来の世界一に向け、ベテラン右腕も「これからも気持ちを切らさずやっていく」と大車輪の活躍を誓った。 カウント2−2から選んだ決め球はフォークボール。右打者の内角に沈む宝刀に、最後の打者ローリーのバットが空を切ると、マウンド上の上原は小躍り。雄たけびを上げ、両手を突き上げながらサルタラマッキア捕手に近づくと、抱き合って喜びをかみしめた。 「初めての経験なんで不思議な感覚だった。最後は三振で、いい形で締められた。狙ってました」と上原。長いプロ野球人生でも味わったことがない“胴上げ投手”。試合後の祝勝会でシャンパンまみれとなった顔をほころばせた。 結果的には独走Vも、春先にもたつき、8月下旬にも一時2位に転落するなど、昨季最下位からの覇権奪回は決して平たんな道ではなかった。それでも勝負の9月は13勝5敗とラストスパート。思うように貯金を増やせないレイズらライバルを尻目に一気にゴールを駆け抜けた。 その原動力が6月下旬にクローザーとなった上原。7月6日のエンゼルス戦での失点を最後に27試合連続無失点、8月17日のヤ軍戦から37打者連続アウトと球団記録を次々に塗り替えた右腕抜きに、レ軍のVロードは語れなかった。 開幕当初は抑えにバトンを渡すセットアッパー役。実績を積み重ねて首脳陣の信頼を勝ち得ると、ハンラハン、ベイリーと相次いでクローザー指名を受けた右腕が負傷離脱する中、ファレル監督からその豊富な経験も買われ、“第3の男”として声が掛かった。 「開幕当初は自分がここまでできると全く想像していなかった」と言うが、フタを開けてみれば、長年悩まされ続けてきた両太もも裏痛の不安も消え、登板は自己最多70試合を数えた。投球回、セーブ数、奪三振数も同様。1・00を切れば一流といわれるWHIP(1イニングあたりの被安打+与四球)にいたっては0・57と驚異の数字をたたき出すキャリア最高のシーズンとなった。 上原をリーグMVPに推す声は強く、救援投手ながら一部メディアは「サイ・ヤング賞候補に入れるべきだ」と論陣を張るなど、ベテラン右腕への礼賛は後を絶たないが、上原はなお満足せず、高みを目指す。「自分が入ってチームが良くなったと言われるのはうれしいけど、まだ(今季を)振り返るのは早い。達成感を今持ったら駄目。全てが終わった時に持つもの」とその視線は早くも10月のポストシーズンに向けられた。 PR情報
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