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【モータースポーツ】

【F1】ベッテル、今季5度目のPP 異次元の走りで4連覇へ前進

2013年9月22日 8時33分

第13戦シンガポールGP予選

 【マリーナベイサーキット(シンガポール)L・バスコンセロス、柴田久仁夫】F1第13戦シンガポールGPは21日、当地で予選を行い、ドライバーズタイトル4連覇へ向かい、ひた走るセバスチャン・ベッテル(26)=レッドブル=が圧倒的な速さで今季5回目(通算41回目)のポールポジション(PP)を獲得。後半戦3連勝へ絶好の位置につけた。ニコ・ロズベルグ(28)=メルセデス=が2番手で3番手はロマン・グロジャン(27)=ロータス。53ポイント差でランク首位のベッテルを追うフェルナンド・アロンソ(32)=フェラーリ=は7番手にとどまった。

     ◇     ◇     ◇

 今週末を通じて圧倒的な速さを見せていたベッテルは、予選Q3のセッション残り6分で1分42秒841の最速タイムをマーク。これでPP獲得は間違いなしと決め付けたのだろう。ライバルが続々と2回目のアタックに出撃する中、ベッテルはマシンから降りて高みの見物を決め込んだ。

 ところがセッションが終了に近づくにつれ、路面コンディションがどんどん良くなり、ライバルは次々と自己ベストを更新。やきもきするベッテルはツメをかみながら動向を見守ったが、2番手のロズベルグは100分の9秒届かず、ベッテルの2戦連続PPが決まった。

 「セッション終了まで残り2分を切り、アタックに入れなかったから2回目は出るのを諦めた。でも僕自身は何もできず、皆のアタックを見ているだけなんて妙な気分だね。非常にタイトな争いだったが、最終セクターでタイムを稼いだおかげで何とかポールを獲得できた」と苦笑いのベッテル。内心は冷や冷やだったと暴露した。

 が、数字上は大接戦に見えても、内容では圧勝だった。ライバルがQ1からタイムの出やすい軟らかめのスーパーソフトタイヤを使うのを横目に硬めのミディアムで楽々とQ1を通過。そしてQ2ではひとり1分42秒台を記録し、Q3ではわずかワンアタックでPP奪取。その腕とマシン戦闘力は敵を震え上がらせるのに十分なものだ。

 「ここは高温多湿でレース時間も2時間近い。シーズンで一番タフなサーキットと言っていい。もちろん優勝を目指して頑張るが、決勝も厳しい戦いになるはずだ」。そんなコメントが外交辞令に聞こえるほど、今週末のベッテルは充実している。今季限りでF1から去る決断を下した同僚のウェーバーが「モチベーションを保つのが難しい」とこぼすのに対し「僕の闘争心はまだまだ衰えていない。この先、何勝でもしてやる」と言い切る現チャンプ。「強すぎてつまらない」−という外野の声を楽しむかのようだ。

 

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