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アプガの現在地(仮)2013.9一旦完結編
〜マイクを向ける勇気の先にあったもの〜
■過去の特集 アプガとファンの現在地(仮) http://news.music.biglobe.ne.jp/201304/article_69.html アップアップガールズ(仮)ロングインタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.5編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201305.html インタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.6編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201306.html インタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.7編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201307.html アップアップガールズ(仮)インタビュー「アプガの現在地(仮)」 2013.7 TIF直前編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201307-3.html アプガの現在地(仮)特別編「アプガとファンと、まぁなの現在地(仮)」 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/20130814.html 「アプガの現在地(仮)」2013.8 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201308.html アップアップガールズ(仮)ロングインタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.9編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201309.html アプガ第二章の歩み http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/2ndstage.html |
2013/9/16 14:15。赤坂BLITZに、今回の開戦ツアーですっかりおなじみとなったUnderworldの「Born Slippy」が静かに流れ出す。これから幕を開けるライブの興奮を、いったんは抑えるかのようなイントロから、徐々にテンションをアップアップしていくこの曲。まるで、地下(Underworld)から、地上へどんどんアップアップしていくアプガに重ねるかのように。やがてファンからも手拍子が起こる。いよいよ始まるツアーファイナル、そして同時に訪れる夏の終わりへのカウントダウンかのように… 全国7ヵ所のライブハウスツアーの「開戦前夜」に続く「アプガ第二章(仮)開戦ツアー」は、一方で、この夏のアプガの最終決戦であり、総決算だった。アプガ第一章を締めくくった4月13日の横浜BLITZから第二章に突入したアプガにとって、特にこの夏は勝負の夏だった。それは、一言で言えば「勢力拡大」。これまではいろんなアイドルイベントに出演して、アイドルファンにまずアプガを知ってもらうことが第一だった。しかし、第二章のアプガのテーマは、アイドルファン以外の方にアプガを知ってもらうこと。ROCK IN JAPANやサマーソニックといったロックフェスに初めて出演できたことは何より大きかったはずだ。 私はその両公演には行かなかったのだが、アイドルファン以外ばかりというアウェーの地で戦ってくることで得られたものは絶対にその後のライブに反映される、だからその違いを見たい、という思いがあった。 ロックフェス出演を無事終えて迎えた開戦前夜ツアー、そして今回の開戦ツアー。彼女たちから新たに感じられたのは、「委ねる」ということだった。 これまでのアプガのライブは、ステージで戦うメンバーを客席のファンも一緒に戦う、という、いわばメンバー対ファンの構図になっていた。メンバーが頑張るからファンも頑張る。その相関関係はそれはそれで美しかった。 だが。「一緒に戦ってる!」という暗黙の共通認識、一体感はあるものの、そこにキャッチボールはなかった。それが、特に、単独公演以外のイベントでは、それが出てしまうなあと個人的に感じていた。6月に行われた大型エンタテインメントフェス「YATSUI FESTIVAL! 2013」で感じたのだが、彼女たちは「UPPER ROCK」で「Oh Yeah! Yeah!」のかけ声を自分たちで大きな声で言ってしまう。これが単独公演ならファンの方が声を上げてくれるので小さくて済むのだが、「今日はファンの人も少ないから」ということで自分たちで言ってしまう。私はそう感じていた。「そこは自分たちで言わないで、いつものように来ている人たちに委ねればいいのに…」と思っていた。 ただ、まだこのフェスはファンの方も多くいらしていた。ところがサマーソニックは、出演が決定した時点でチケットは完売。ROCK IN JAPANはまだ売ってはいたとはいえ、共にアイドルイベントとは違ってファンが少ないステージだった。 ただ。現地にいらしたライターさんにROCK IN JAPANの様子を伺うと、「いいパフォーマンスを見せれば、ロックファンだろうと、みんな盛り上がってくれるということに気付いたようだ」という。ROCK IN JAPAN出演は間違いなく彼女たちにとってターニングポイントだったらしい。もしかしたら、「アプガはアイドルとかロックとかそんなジャンルは関係ない」と言いつつも、実は自分たちが一番気にしていたのかもしれない。ロックファンの方にアプガのライブを楽しんでもらうにはどうしたらいいか…でも、ファンだってジャンルは関係ないのだ。みんな、音楽ファンなのだ。しかも元々フェスは普段見ないアーティストを興味本位で見てくれるというメリットもある。だから、いいパフォーマンスをすることですんなり受け入れられたという(よくよく考えたら当たり前のことだが)。 個人的には、彼女たちがロックフェスに出演することは、普段なかなか見られないロックのアーティストのライブを見られるというメリットもあると思っていた。実際いろんなアーティストのライブを楽しんだようで、それはきっと彼女たちの貴重な財産となったはずだ。 それがたぶん一番顕著に表れていたのが、あやのんだったと思う。煽りという点ではロックはより貴重な教科書だ。だから、煽り隊長を自認する彼女は、絶対いろんなアーティストのライブを見て煽り方をチェックしたはずだ。 煽りって、実はギャンブルだ。「みんな、盛り上がってるか〜」と言ったところで「イェーイ」と大声で返してくれるかは、わからない。それは、自分たちのライブが、ファンにどう思われているかの中間発表みたいなもの。マイクをファンに差し出す、というのは、実は勇気がいることだと思う。もちろん、自分たちのライブがファンにどう思われているかというのは、お客さんの反応を見ればなんとなくはわかる。でも、マイクを差し出すというのは、それを明確に確認するようなものだ。 ところが、おそるおそる差し出したマイクの先には、大いに盛り上がるファンの声があった。それで、たぶんメンバーは自信を持ったのだと思う。 そして、これこそが、ファンに委ねる、という行為なのである。 メンバーがボールを投げたから、ファンも大声というボールを返す。ライブの盛り上がりが、目に見えるキャッチボールになった。だから、ライブがより盛り上がるようになったと思う。そして、マイクを向けるということは、よりライブを観客と作っていけるということ───そのライブに集まっている観客はそのライブだけであって、全く同じ観客が別のライブで集まることはない───なのだ。だから、ライブがその日限りの、より特別なものになる。それがきっと「また来たい!」という強烈な動機を生み出すはずだ。 そしてもう一人。 この日の赤坂BLITZの昼公演は関係者エリアで見ていた。仕事で見るときは、メンバーの誰が、というよりは基本的に全体を見ているのだが(一ファンで見るときは振りコピの関係で推ししか見られないです)、この日はやがて自然と一人のメンバーに目が行った。まぁなだ。 「あれ?まぁな、こんなにライブで楽しそうに笑っていたっけ」。そこには、ただの笑顔ではない、人を惹きつけるまでの輝かしい笑顔を放っていたまぁながいた。「ああ、疲れているけれど笑ってないとダメだ」と、“装う”笑顔ではない。自然と出る笑顔、でもない。自信に満ちあふれ、なにより楽しんでいる、輝かしい笑顔が、そこにはあった。だから自然と目が行った。 そしてまぁなを見ているうちに、一つ気付いた。彼女が歌の合間に、頻繁にファンにマイクを差し出していたのだ。他のメンバーが向けていない場面でも、どこか積極的に。あれ?今までまぁなってこんなにファンにマイク向けていたっけ。終演後に話を聞く機会があったので本人に尋ねると「はい、意識しました」。 彼女もファンに委ねられるようになったということだ。委ねるということは、つまり、「私たちどう?」とファンに聞ける自信がついた、ということだ。 ところで。私は第二章のテーマとして何度も「自信」を挙げてきた。自信がつけば、ステージを見渡せる余裕が生まれる。マイクも向けられるだろう。その自信がついてくればもう怖いものなし、そう思っていた。 だが、横浜BLITZ公演から一週間たった9/7の大阪公演で、思った。そこからさらに「上を目指す気持ち」が必要なのだと。大阪公演はどこか、自信を手に入れて、さらに輝いた彼女たちがいた。どこかそれは美しかった。私は自信がつけばそれでおしまいだと思っていたが、彼女たちはそこにとどまらず、さらに上を見ていた。自信を手に入れて、さらに表現力を磨こう、アップアップしていこう、と。なので私はなにより大阪公演が印象に残っている。横浜BLITZの完売で、少し肩の力が抜けたのかもしれない。力みがなくなったのかもしれない。 アプガは、まず、下を見てきたと思う。アップフロントガールズ(仮)で結成したときは、まず自分たちの足下を固めることに必死だった。それが、ソロ曲ができて、いろんなイベントに出演できるようになったことで、前を見られるようになった。そして、第二章で自信を手に入れて、今の彼女たちはようやく上を見上げられるようになったと思う。ああ、何のことはない、第二章の幕開けとなる「銀河上々物語」のエンディングでは、みんな上を見つめているではないか! 最近のブログであやのんが空の写真をよく投稿することが、その表れかなと思っている。やっと、上を見上げられるようになった彼女たち。 そんな、メンバー個々の成長が、第二章のアプガだと思っている。7つの花が開きだした。いや、クジャクの羽のように、七人がそれぞれの方向に広がって、きれいな羽を広げ始めた。それが、この日の後半の衣装にも表れていると個人的には思った。これまでは、それぞれのメンバーカラーが衣装の大部分を占めていた。ところが、後半の衣装は、白地をベースに、そこに個々の色がついている。つまり、自らがメンバーカラーをまとうのではなく、白地の中に自分たちの色を主張できるようになった、ということだ。今までのアプガは7つの色の集合体、だったが、アプガという白地に、メンバーそれぞれの色を主張できるようになった。その表れ、なのだ。 私はアプガの第二章は「超える」ということだと思っている。インタビューでも書いたが、私はその点で、IDOL NATIONでやらなかったように、「チョッパー☆チョッパー」の依存率が下がった、あの曲を歌わなくても一体感を出せるようになったと思っている。今までのアプガの代表曲を乗り越えたのかもしれない。六本木決戦で見た「サバイバルガールズ」は、曲や振りの完成度に依存していてメンバーが追いついていない印象があったのだが、横浜BLITZで見たときは、完全に自分たちのものにしていると思った。 今までの自分を乗り越え、そして今までのアプガを乗り越えた。それが、アプガの第二章の現在地だと思った。 だから、これから、なのだ。ここまで築いてきたものからさらにどう上を見て、どう進むのか。輝きを放ち始めた彼女たちを、これからも追いかけたいと思った。 |
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アップアップガールズ(仮) |
左から新井愛瞳、佐藤綾乃、森咲樹、仙石みなみ、佐保明梨、関根梓、古川小夏 |
アップアップガールズ(仮)ロングインタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.9編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201309.html アップアップガールズ(仮)公式サイト http://www.upupgirlskakkokari.com/ ■最新ライブ情報 アップアップガールズ(仮)アプガ第二章(仮) クリスマスイブイブイブ決戦〜横浜赤レンガ〜 2013年12月22日(日) 横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール 大晦日イブイブイブ決戦〜CLUB CITTA'〜 2013年12月28日(土) 川崎CLUB CITTA' 2014年元旦決戦〜赤坂BLITZ〜 2014年1月1日(水・祝) 赤坂BLITZ |
新進気鋭の作家陣を迎えたニューシングル アップアップガールズ(仮)両A面シングル 『Starry Night/青春ビルドアップ』10/30発売決定 発売日: 2013年10月30日(水) 品番: TPRC-0062 価格: \1,000(税込) 収録楽曲: 1. Starry Night 作詞・作曲:Kiyoshi Sugo 編曲:Kiyoshi Sugo & Wonder World 2. 青春ビルドアップ 作詞:mona 作曲・編曲:4sk 3. Starry Night(Instrumental) 4. 青春ビルドアップ(Instrumental) |
■アップアップガールズ(仮)ライブ・イベント出演情報 9月22日(日) イナズマロック フェス 2013 9月23日(月・祝) ライブ&トークショー(LABI1なんば) 9月29日(日) ライブ&トークショー(LABI1高崎) 10月4日(金) 「讐〜ADA〜」DVD&BD発売記念トークイベント&ミニライブ&握手会@タワーレコード渋谷B1CUTUPSTUDIO 10月7日月 横浜BLITZ THE FINAL THEポッシボー×アップアップガールズ(仮) 2マンライブ 2013 『聖地 横浜BLITZ』 10月13日(日) HOT WAVE 推し事祭 2013 10月14日(月・祝) 定期公演 アップアップガールズ(仮)3年分の感謝を込めて・・・第56〜58回公演〜森咲樹誕生日スペシャル(仮)vol.1〜3〜 10月22日(火) IDOL PHYLOSOPHY VOL.3 11月4日(月・祝) JAPAN POPCULTURE CARNIVAL 2013 11月10日(日) NAGANO IDOL BOX 12月22日(日) クリスマスイブイブイブ決戦〜横浜赤レンガ〜 12月28日(土) 大晦日イブイブイブ決戦〜CLUB CITTA'〜 2014年1月1日(水・祝) 2014年元旦決戦〜赤坂BLITZ〜 |
■リリース情報
アップアップガールズ(仮) 両A面シングル 「SAMURAI GIRLS/ワイドルセブン」 発売日: 2013年9月4日(水) 品番: TPRC-0053 価格: \1,000(税込) 収録楽曲: 1、SAMURAI GIRLS 作詞・作曲・編曲:michitomo 2、ワイドルセブン 作詞:オノダヒロユキ 作曲・編曲:mochilon 3、SAMURAI GIRLS(Instrumental) 4、ワイドルセブン(Instrumental) |
【DVD】 アップアップガールズ(仮) THE DVD 〜ミニMV集 おまけつき〜
発売日: 2013年8月28日(水) 品番: TPRD-0006 価格: \1,800(税込) 収録楽曲: 1、アップアップタイフーン(Music Video) 2、アッパーカット!(Music Video) 3、アップアップタイフーン(↑↑アゲテケVer.) 4、アッパーカット(Dance Shot Ver.) 5、SAKURA DRIVE(late spring Ver.) 6、アップアップタイフーン/アッパーカット!MV撮影に密着! 収録分数:約56分 |
DVD「アップアップガールズ(仮) 3rd LIVE横浜BLITZ大決戦(仮) (2枚組)」
発売日:2013年7月31日(水) 品番:TPRD-0005 価格:\6,000(税込) <収録楽曲> 1. あの坂の上まで、 2. イチバンガールズ! 3. マーブルヒーロー 4. SAKURA DRIVE 5. メチャキュン?サマー( ´ ▽ ` )ノ 6. カッコつけていいでしょ! 7. バレバレI LOVE YOU 8. 夕立ち!スルー・ザ・レインボー 9. ナチュラルボーン・アイドル 10. リスペクトーキョー 11. サバイバルガールズ 12. shooting star 13. チョッパー☆チョッパー 14. UPPER ROCK 15. お願い魅惑のターゲット 16. アッパーカット! 17. End Of The Season 18. Next Stage 19. ストレラ!〜Straight Up!〜 20. サイリウム |
■過去の特集 アップアップガールズ(仮)ロングインタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.5編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201305.html インタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.6編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201306.html インタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.7編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201307.html アップアップガールズ(仮)インタビュー「アプガの現在地(仮)」 2013.7 TIF直前編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201307-3.html アプガの現在地(仮)特別編「アプガとファンと、まぁなの現在地(仮)」 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/20130814.html 「アプガの現在地(仮)」2013.8 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201308.html アップアップガールズ(仮)ロングインタビュー「アプガの現在地(仮)」2013.9編 http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/201309.html アプガ第二章の歩み http://music.biglobe.ne.jp/special/uugirl/2ndstage.html |
アップアップガールズ(仮)メンバー紹介 @メンバーカラー A愛称 B生年月日 C出身地 D子供の頃に憧れていたアイドル(敬称略) |
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仙石みなみ |
古川小夏 |
森咲樹 |
関根梓 |
@赤 Aみーこ B1991年4月30日 C宮城県 Dモーニング娘。の石川梨華 |
@ピンク Aこなっちゃん B1992年6月5日 C神奈川県 Dモーニング娘。の後藤真希、安倍なつみ、高橋愛 |
@Green Aもりてぃー B1993年10月12日 C神奈川県 Dモーニング娘。の安倍なつみ |
@オレンジ Aせっきー B1996年6月14日 C長野県 Dモーニング娘。の新垣里沙 |
新井愛瞳 |
佐藤綾乃 |
佐保明梨 |
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@青 Aまぁな B1997年11月19日 C群馬県 Dミニモニ |
@紫 Aあやのん B1995年1月7日 C神奈川県 Dモーニング娘。の高橋愛 |
@黄色 Aあかり B1995年6月8日 C東京都 D松浦亜弥 |
■アップアップガールズ(仮)のニュース記事一覧
取材・文/有本和貴(BIGLOBE MUSIC)
写真撮影/大井恵介(嫁コレアイドルプロデューサー)