2013年4月 1日

安倍政権と体制内指導部の反動うち破り 青年先頭に4月ストを 労働組合の闘いを軸に解雇・賃下げ−外注化・非正規化−原発再稼働阻止へ 解雇撤回・JR復帰10万署名進めよう

週刊『前進』08頁(2578号1面1)(2013/04/01)

安倍政権と体制内指導部の反動うち破り 青年先頭に4月ストを
 労働組合の闘いを軸に解雇・賃下げ−外注化・非正規化−原発再稼働阻止へ
 解雇撤回・JR復帰10万署名進めよう

 職場生産点に深く根づいた労働者の闘いは、階級の怒りのマグマと結んだとき情勢全体をグラリと揺るがす。この1〜3月、日本の労働者階級は、動労千葉・動労水戸のストライキを先頭に歴史的な階級決戦情勢をたぐり寄せた。日帝・安倍とブルジョアジーの「アベノミクス」や「規制緩和」「労働市場の流動化」を旗印に掲げた、戦後史上最悪の解雇・賃下げと外注化・非正規職化の攻撃に対して、労働者は職場闘争とストライキを武器に団結を日々打ち固めて迎え撃った。そしてついにこの4月、地殻変動的なスト決起情勢を生み出した。国鉄、自治体、全逓、教労の4大産別を先頭に全国のすべての職場から4月ストに決起し、極右改憲の安倍政権打倒へ攻め上ろう。このストの嵐の中から5・1メーデーに突き進もう。

 3月決戦の画期的な勝利

 3・11反原発福島行動と3・24三里塚闘争の大高揚のど真ん中に闘う労働組合の赤い組合旗が翻った。日帝・安倍とブルジョアジーは労働者人民の憤怒の激しさに震えながら、しかし労働者や農民に生きていくことすらまったく保証できない。現に年度末の3月31日、解雇と雇い止めで大量の労働者が路頭にほうり出される。問題は労働者階級の怒りにもっと火をつけ、団結してストに立ち上がることだ。団結こそが希望だ。
 自治労の4・26全国統一スト情勢を6千万労働者階級の怒りの決起に転化しよう。4月ストの爆発を国鉄分割・民営化以来26年の闘いと結びつけ、4・9政治解決の大反動を今こそ転覆し、すべてを5・1の闘うメーデーに総結集しよう。解雇撤回・JR復帰の10万筆署名を猛然と推進し、6・9国鉄闘争全国運動集会に突き進もう。『前進』をもって職場・地域、街頭、大学で闘い抜こう。
 動労千葉・動労水戸の3月スト決起は、幕張、木更津、勝田などの拠点職場で激しく闘われた。JR東日本の業務全面外注化に対する新たな反合理化・運転保安闘争の実践は、外注化と偽装請負がもたらすとんでもない安全破壊と、でたらめな違法行為を暴いた。闘わなかったらどんなに違法・不当な資本のやり方もまかり通ってしまう。
 今日、日帝・安倍政権が規制改革会議や産業競争力会議で強引に進めようとしている「解雇の自由」「搾取の自由」や大幅賃下げ攻撃は、JRの外注化・強制出向と公務員労働者の賃下げや非正規職化を最大の突破口にして強行されようとしている。しかもJR資本は特に貨物において「自治体を超えるレベルの賃下げ」を狙っている。
 だが労働者にとって、日々の労働でつかんでいることすべてが闘う武器になる。動労千葉は3月11日、「検修・構内業務外注化に関する申し入れ」を資本に突きつけた(『日刊動労千葉』3月25日付)。
 それは、CTS(千葉鉄道サービス)の争議に際しJR千葉支社が代務要員を送り込んでスト破りを行った件や、委託業務について一つひとつの業務を日々発注する方式、日々の委託発注書を作成している計画担当業務そのものを今年10月に委託する矛盾、信号担当や操車担当が厳格な取り扱い基準で行う列車の入れ替えなどの「指揮命令」を外注では「情報伝達」で良しとするデタラメさ、一括委託したはずの業務をJRがやったり、責任者が作業に従事して責任が不在になる、同一構内で「二つの(列車)誘導」の危険性などなど、敵の矛盾を全面的に追及・弾劾している。
 外注化による労働の分断や偽装請負、JR東資本の究極の無責任が鋭く暴かれている。その責任放棄は原発と同じだ。しかもこの外注化をJR東労組カクマルや国労幹部が資本に屈服し一体となって進めてきた。逆に言えば、現場と労働者に依拠して労働組合が原則的に闘えば、資本のどんな横暴も暴露・弾劾して止められるのだ。

 全公務員に7.8%の賃下げ

 階級的労働運動がしっかり根を張って闘えば、資本と労働者の力関係を大きく変えられる情勢に入った。安倍政権と資本はむき出しの反動攻勢に出ている。彼らは賃金と労働時間、雇用に全面的に手をかけてきた。とりわけ自治体を始めとする公務員労働者に、非正規職化とともに問答無用の大幅賃下げの攻撃をかけてきている。
 360万人の公務員に7・8%の賃下げと一時金削減、多額の退職金削減の攻撃が襲いかかっている。しかもこれを突破口に、民間を含む全労働者に同じ攻撃がかけられようとしている。今こそ国鉄分割・民営化に対する動労千葉などの闘いから学び、総決起する時だ。全産別・職場から4月ストで総反撃しよう。
 特に自治体労働者への全面的な民営化・外注化と賃下げは、地方自治の最後的な破壊と道州制への攻撃だ。それは社会全体を壊して資本=カネの論理を貫き、労働者と住民の生きる権利を奪い、結局は戦争・改憲へとつながる。年金や保育−医療の破壊、増税、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加などすべての攻撃の根底には、労働者を分断し、団結を破壊する策動がある。
 しかし大阪の維新の会・橋下との闘いが示すように、絶対反対派が確信をもって闘えば、情勢を揺るがし、反撃と勝利に転じることができるのである。3月決戦は圧倒的にその扉をこじ開けた。4・26自治労全国スト貫徹へ、権力・資本と体制内指導部の反動を打ち破り、断固として突き進もう。
 この時、国鉄分割・民営化絶対反対を貫く国鉄闘争の26年、とりわけ動労千葉や動労水戸の闘いは、いよいよ輝きを増している。
 今こそ解雇撤回・JR復帰の10万筆署名をもって職場・地域労組と街頭へ猛然と打って出よう。雇い止め・賃下げ阻止、外注化・非正規職撤廃、生きるための賃金をよこせ、8時間労働制の解体を許すな、全原発廃炉へ、をスローガンに掲げ断固決起しよう。労働者の誇りも命も奪う攻撃に、階級性・暴力性をもって闘うことが勝利への道だ。3月決戦勝利に対する反動を粉砕し、4・26を頂点に4月スト攻防へと全職場で打って出よう。そのすべてを集約する一大闘争が5・1メーデーだ。労働運動の原点に立って闘おう。

 資本主義の命脈は尽きた

 資本主義の命脈は尽きている。ブルジョアジーはどうあがこうと、世界大恐慌・大不況と帝国主義間・大国間争闘戦の激化から脱出できない。
 大恐慌下の異常な株高やインチキな金融商品の再度の活況は、世界にあふれる緩和マネー・余剰マネーの流入による新たなバブルの始まりだ。米帝は「財政の崖」からの転落寸前状況が続いている。銀行が取り付け騒ぎで閉鎖され信用がストップしているキプロス問題の爆発は、資本主義の終わりの姿そのものだ。
 「アベノミクス」は労働者階級に解雇・賃下げとインフレをもたらす一方で、株式、債券(国債)、不動産のバブルをまたぞろ生み出している。それは早晩破裂し、円や国債の暴落をも不可避とする。
 大恐慌と大争闘戦時代への突入は、全世界的に大失業と同時に戦争を生み出す。米帝オバマは中東訪問で、イスラエルによるイラン攻撃や入植地拡大の侵略行為の承認を行い、対北朝鮮では「もはや平時ではない」(米国務省高官)と戦争重圧を強めている。
 安倍政権は3月22日、辺野古沖埋め立ての沖縄県に対する申請を強行し、昭和天皇による沖縄売り渡しへの「怒りと屈辱の日」である「4・28」には政府主催の「主権回復の日」式典を開催するなど、沖縄攻撃に突き進んでいる。さらには3・18の停電−冷却装置停止という福島第一原発の重大事故を居直り、経産省前テントの撤去を策動し、原発再稼働へ突き進もうとしている。極右超反動の安倍改憲政権を4月攻勢で打倒しよう。
 3・11反原発福島行動と3・24三里塚闘争の大高揚は、動労千葉・動労水戸・動労西日本、春闘スト決起と一体で、3月決戦の勝利を確定した。いよいよ青年労働者を先頭に4月ストと4月攻勢への突入だ。10万筆署名を全力で推進しよう。『前進』を全労働者の中に持ち込み勝利しよう。