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サザンオールスターズ5年ぶりの復活というニュースに激しく胸が騒いだ今夏。そのサザンが活動再開にあたって発売した最新シングルの中に「栄光の男」という曲がある。長嶋茂雄さんの現役引退セレモニーの映像が流れる、テレビCMでおなじみのメロディーだ。
5月5日に行われた長嶋さんと松井秀喜氏の国民栄誉賞授与式に、桑田佳祐がインスピレーションを得て生まれたこの曲。実は文字通りの「栄光」がテーマではない。3年前に食道がんを患った桑田が「人生の浮き沈みを経験して、本当の幸せってなんだろうね? と自問自答しながら書いた」と説明しているように、思い通りにならない人生のもどかしさを歌ったものだ。「♪生まれ変わってみても栄光の男にゃなれない 鬼が行き交う世間 渡り切るのが精一杯」という歌詞に、しみじみ聴き入ってしまう。
38歳の記者はこの春初めて受診した人間ドックで、脳の再検査を指示された。幸い静観できる結果だったが、35歳を過ぎたあたりから感じ始めた体力の衰えを、はっきりと自覚させられる契機になった。日米で14年間にわたって連続試合出場を続けた1学年上の松井氏も、38歳で引退。ゴジラですらそうだから、やはり肉体の衰えにはあらがえないのだ。
巨人では今、同級生の高橋由伸が戦っている。私が巨人を取材した2004年には、当時歴代8位のスピードで通算1000安打を達成。入団当初は松井氏以上の打撃センスとも称賛されたが、30代半ばを過ぎた頃からは、腰痛などもあって不本意なシーズン続きだろう。一方、巨人からアメリカに渡った上原浩治も同級生。メジャー移籍前の08年ごろから歯がゆい成績だったが、今季は往時の輝きを取り戻す活躍だ。2人も今、人生の浮き沈みを実感しているのではないか。
取材していた当時は2人が苦手だった。最初から何となく反りが合わず、その後、私から歩み寄る努力もしなかった。だが今は、どの選手よりも、同級生の2人が気になる。松井氏の時もそうだったが、同年代の選手が衰え、引退の道を選んだりすると、嫌でも年齢を意識させられてしまうからだ。
「栄光の男」の歌詞には「喜びを誰かと分かち合うのが人生さ」ともある。間もなく日米ともポストシーズン。由伸や上原の活躍に、今なら喜びを分かち合えそうな心境でいる。(中村 卓=04、05年巨人担当)
(2013年9月22日06時00分 スポーツ報知)
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