オリックス・森脇浩司監督（５３）が“ラストダッシュ”に燃えている。２０日現在、借金９を抱えるが、５位・日本ハムに０・５差。残り１７試合、最下位脱出を狙うのはもちろんのこと、指揮官は「事を起こす、という気持ちは変わっていない」という。

　事を起こす…。照準を合わせるのは楽天・田中叩きだ。オリックスは１５、１６日のＫスタ宮城での楽天戦を雨で流しており、この２試合が１０月９、１０日に組み込まれることが濃厚。クライマックスシリーズ（ＣＳ）のファイナルステージの初戦（１０月１７日）に田中が先発するなら逆算して中６日となるのは１０日。オリックスはシーズン最終戦で今季４敗した田中と対戦できそうだからだ。

「全員で（田中に）立ち向かっていかないといけない。長いマラソンを最後に歩いて終わるのと走って完走するのとでは全く意味が違う。明日なき戦いで行く！」と森脇監督。昨季は最下位ながらも５連勝フィニッシュし、１０月８日のソフトバンクとの最終戦では西がノーヒットノーランを達成した。今年は最後に今や球界の大エース・田中を打ち崩して“爪痕”を残そうというのだ。

　チーム関係者も「来季につながるようなものを最後に見せ、インパクトを残して終わりたい。ズルズル終わったら、この１年は何だったんだ、となる。田中に勝つしかない！」と声を大にする。意地を見せられるか――。