2013.9.22 05:08(2/3ページ)

マー君26連勝!33年ぶりシーズン22勝

開幕22連勝の田中(左)は、星野監督(右)と勝利のハイタッチ(撮影・高橋茂夫)

開幕22連勝の田中(左)は、星野監督(右)と勝利のハイタッチ(撮影・高橋茂夫)【拡大】

 田中は満塁で打たれない-。この「マー君あるある」、いや田中神話がついに崩れた。

 三回二死満塁。陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)に、初球、153キロの外角寄り直球を遊撃へ内野安打とされた。今季14度目の満塁のピンチで初めて失点した。しかも敵地で先制点を献上。観衆3万7992人が、初黒星の予感に、大歓声を上げた。

 「調子はよくなかった。はじめからこうなることは想定して投げていた。制球よりも、球種の選択をしながら力まず投げた」

 しかし、田中は崩れない。「珍しくスライダーがよかった」。切れ味鋭い武器を多投して、その後は2安打しか許さない。逆に日本ハム守備陣が自滅。同じ1988年度生まれの吉川に不運な失点が重なり、田中は104球で8回4安打1失点。終わってみればチームの33度目の逆転勝ちを呼びこんだ。吉川ら同学年投手との先発対決も、12戦11勝と無敗をキープだ。

 「すぐに味方が逆転してくれたので、“よし、これから”という気持ちになりやすかった」

 開幕22連勝。昨年8月26日から続く連勝も「26」。自身が持つ“ダブル世界記録”を更新した。2008年に岩隈(現マリナーズ)が記録した球団記録のシーズン21勝も塗り替えた。「投げれば勝つだろう、という安心感があった」と敬意を抱く先輩を、ついに超えた。22勝以上は80年の日本ハム・木田勇以来。登板間隔を空けるローテーション確立後では、最多といっていい。

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