【ハンガリー・ブダペスト19日(日本時間20日)発】レスリングの世界選手権4日目、女子55キロ級決勝で、吉田沙保里(30=ALSOK)がソフィア・マットソン(23=スウェーデン)を5―0で下して大会11連覇、3度の五輪を合わせた世界大会14連覇の偉業を成し遂げた。前人未到の挑戦にこだわる吉田は、2016年リオ五輪と2020年東京五輪Vを目指すなか、自国開催の東京五輪では最終聖火点火者にも立候補した。
霊長類最強女子が、貫禄の試合運びで記録を更新した。決勝の相手は51キロ級の元世界女王。互いに攻撃機会をうかがいこう着状態になった1分過ぎ、「攻めろ」という注意が吉田に与えられる。その後、相手の上半身を上から抱え込んだ状態から、横に振ってマットに倒し2点を奪った。
2―0で第2ピリオドに入ったが、再び吉田に2度目の注意が来てしまう。新ルールにより、30秒以内に攻めなければ相手に1点が入るピンチ。吉田は再開のホイッスルと同時にタックルで場外に押し出し、簡単に1点を奪った。マットソンの反撃をかわし4分56秒にも2点を上積み。世界大会14連覇を達成した。
「相手は強かったけど、絶対勝つという思いで戦った。14連覇はリオ五輪につながりますね。でもできればテクニカルフォールで勝ちたかったな」(吉田)と反省も口にした。
昨年はロンドンでの五輪3連覇に続き、世界選手権カナダ大会でも優勝。アレクサンダー・カレリン(46=ロシア)が持つ世界大会連続優勝記録を超える13連覇を成し遂げ、国民栄誉賞も授与された。しかし今年2月、突如レスリングが2020年五輪実施競技から除外候補になり環境が一変した。レスリングの競技存続のため、5月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会が行われたロシアまで出向き、ロビー活動に奔走。今大会直前まで東京五輪招致やレスリング存続決定イベントに参加し続けた。練習不足を心配する声もあったが、終わってみれば結局、初戦から1点も与えない完勝だった。
30歳を超えても衰えぬ強さ。すでに3年後のリオ五輪だけでなく、7年後の東京五輪への挑戦も表明している。出るからにはもちろん、勝つつもりだが、ひそかにモチベーションにしていることもあるという。
「私は目立つことが好き。誰もやったことがないことに挑戦したい。東京五輪では聖火ランナーとして最終点火者を務めたい。もちろん現役でです」。これまで吉田は五輪3連覇をはじめ、五輪旗手、カレリンの記録超えなど、すべての夢をかなえてきた。その強運さを考えれば、今回の夢もあっさりかなえてしまうかもしれない。
日本レスリング協会の福田富昭会長(71)は「東京五輪のため、リオは捨て、若手に経験を積ませる場にする」と話すなど、世代交代を促す声もあるが「気にしませんよ」とニヤリ。自分が燃え尽きるまで、レスリング界のトップを走り続ける。
南関東4競馬場の全レースと全国の地方競馬(一部)を発売する会員制場外馬券発売所・F-keiba(エフケイバ)木更津にミス東スポが来場。当日メーンレース「日本テレビ盃(JpnⅡ)」を中心に大胆予想を披露する。
ボートレース住之江で開催されていた「第25回大阪スポーツ賞アクアクイーンカップ」は16日、第12Rで優勝戦が行われ、インからコンマ09のトップスタートを決めた中里優子(埼玉)が逃げ切り快勝した。
「GⅠ第56回オールスター競輪」は17日、最終日を行った。決勝は地元の後閑信一(43)が、2角まくりを決めて優勝。2006年7月寛仁親王牌以来、3回目のタイトルを手にした。