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2013年 09月 21日
今週末、IRIS通訳者が海外に出向いています。
難しい案件を担当しに。 (ぜひがんばってほしい・・・) と思うと同時に、そういった難しい案件を安心してお任せできる通訳者がIRISにいることをうれしく思います。 --- ちなみに、今回はパナガイドを使う案件です。 いろいろな通訳案件がありますが、中には パナガイドがあった方がいい案件 があります。 必ずそう、というわけではありませんが、例えば ・ ウィスパリング(通訳者が聞き手の耳元で訳をささやく)の案件で、 - 会場のレイアウト上、通訳者が聞き手の近くに座りにくい場合とか。 - 聞き手が3人いて、通訳者の生声が全員に伝わりにくい場合とか。 ・ 工場、不動産、日本庭園など、、、みんなで何かを見学するときとか。 --- 通常、パナガイドを使う案件の場合、クライアントがエージェントに対し 「パナガイドを用意してほしい」 と言います。 通訳を多く利用しているクライアントの場合、パナガイドを持っていることもあります。 あるいは、エージェントの判断で、 (今回はパナガイドがあった方がいいだろう・・・) ということであれば、エージェントが自主的に用意することもあるでしょう。 そうやってエージェントが用意したパナガイドを、クライアント、あるいは通訳者に直接、宅配でお送りしています。 --- IRIS事務局でも、パナガイドを持っています。 僕がエージェントを立ち上げる前、通訳者だった頃に買ったものです。 (将来、エージェントを立ち上げるから・・・) というのもあったかもしれませんが、それよりも「一通訳者として」手に入れておきたかったのを覚えています。 --- 通訳者をしていた頃、何度か、 1. クライアントが「パナガイドを用意してほしい」と言っておらず、 2. エージェントも(この案件はパナガイドがあった方がいい)と思っていない、 その結果、 3. パナガイドが用意されていない 案件で、僕が「パナガイドがあった方がよかった」と感じた案件があったんです。 ちょっと具体例をあまり思い出せませんが、例えば: ・ ウィスパリングの案件で、話し手が通訳者の声をとても気にされる人の場合 ・ 移動中のマイクロバスの中で通訳する際、長時間メモを取っていると車酔いしそうなので、(これ、同通でやっちゃいたいな・・・)と思ったとき ・ 5日間続くIRカンファレンスの最終日、もうすっかり企業の話す内容に慣れ、(これ、同通でも出来るな・・・)と思うようになったときに、企業・投資家と相談の上パナガイドを使ったことがあります。最終日(えてして金曜日)の午後、みんないい加減ダレてきているときにサッとパナガイドを取り出し、ミーティングをサクサク終わらせ、みんなとても喜んでいました。 --- パナガイドを持ちたかった一番の理由。 それは、、、 そもそも、その案件を成功させるにあたり、 「パナガイドが必要か否か」 の判断を、通訳のシロウトであるクライアント、そして、決してシロウトではないけど、「通訳者本人」ではないエージェント、そのいずれに任せるのもなんだなあ・・・、と思ったからでした。 --- 仮にそう思うんだったら、通訳者の判断で (この案件はパナガイドがあった方がいいかもしれない) と思ったら、クライアントおよびエージェントが「不要」と言っていようと、エージェントに対して「パナガイドを用意して」と言う、という手もあると思います。 ただ、その場合のパナガイドの手配費用は誰が持つのか、とか、 それを繰り返していると、その通訳者がエージェントにどう思われるか、というのもちょっと気がかりです。 (大物通訳者であればいいかもしれませんね(笑)。) また、パナガイドの要否が「事前に分からない」ことが多いのも悩みモノです。 案件は生き物です。 当日、案件の流れがどうなるかは、なかなか事前に分からないことも多い。 当初は「パナガイド不要」だったはずの案件も、やってるうちに (これ、パナガイドあった方がいいかも・・・) となることも多々あります。 --- 上記を踏まえ、僕は「マイ・パナガイド」を持つことを決めました。 別に、通訳者がみんなマイ・パナガイドを持つ必要があるなんて、全く思いません。 やたら高いし(笑)。 でも、同じ「持たない」でも、大事な通訳道具であるパナガイドを (持った方がいいのか、持たない方がいいのか?) を一度じっくり考えた結果の「持たない」である通訳者はステキだなあ、と思います。 by dantanno | 2013-09-21 08:35 | 通訳 | Trackback
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