指名練習で汗を流す(左から)阪神・白仁田、秋山、藤浪、松田=甲子園球場(撮影・白鳥恵)【拡大】
初登板からしばらくはビハインドでの登板が主だったが、自らの力で勝ちパターンでの役割をつかみ取った。初セーブ、初勝利はまだだが、5ホールドを記録。同点、僅差の場面での奮投も目立った。抹消の際も、中西投手コーチが「前向きな抹消。2カ月よくやってくれた。(シーズン)後半、必要な選手」とねぎらっていた。
期待通り、シーズンの佳境によみがえった松田は「やることは一緒なので、いつもの気持ちでいきたい」と腕をぶした。19歳の右腕に託す、虎の希望-。逆転日本一の高みは、リョーマなくして見えない。 (長友 孝輔)
★虎の中継ぎ事情
勝ちパターンで安定した投球を続けているのは抑えの福原、左の加藤だけという苦しい状況だ。51試合登板の安藤と36試合の筒井は2軍調整中。安藤はこの日、鳴尾浜の紅白戦で降格後初登板(1回1安打2四球無失点)も、年長者が多いブルペン陣が夏を過ぎて悲鳴を上げ始めた形だ。開幕当初は守護神を担った久保が中継ぎに回っているが、17日の広島戦(マツダ)でサヨナラ弾を浴びるなど安定した結果を残せていない。
松田 遼馬(まつだ・りょうま)
投手。1994(平成6)年2月8日、長崎県生まれ、19歳。波佐見高から12年D5位で阪神入団。今季7月13日のDeNA戦(甲子園)に中継ぎでプロ初登板すると、そこから17試合連続無失点を記録。今季21試合に登板、0勝1敗、防御率2・91。1メートル84、89キロ。右投げ右打ち。年俸520万円。背番号「56」
(紙面から)