合宿を公開したボクシングの村田諒太(左)と山中慎介=20日午後、千葉県成田市
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村田、最速10戦で世界穫りだ−。ボクシングのロンドン五輪ミドル級金メダリスト・村田諒太(27)=三迫=が、早ければ10戦目での世界王座挑戦を視野に入れた。マッチメークを担当する帝拳ジムの本田明彦会長が20日、明らかにした。村田は現在、千葉県成田市のゴルフ場で走り込み合宿中。12月に予定されるプロ第2戦へ向けて本格始動した。
8月のプロデビュー戦で東洋太平洋王者を一蹴した村田。12月に予定される次の相手は世界ランカーかと気の早い周囲の声もあるが、本田会長は「それは無理。そんなに世界は甘くない。物事には順序がある。今、候補を5人に絞っているけど、それなりの相手、面白い相手、勉強になる相手とやらせる」と語った。
いきなり、世界ランカーなら話題性も出てくるが「ファンは最終的に満足すればいい。5月からプロの練習を始めたばかり。これから徐々に上げていく。穴王者を狙って、ただ世界王者になればいいというような育成はしない」とじっくり育成する方針を強調した。
さらに、本田会長は世界ランカーとの対戦について、「来年の後半から勝負になる」と語り、世界挑戦の時期については「早くても、メドは10試合目」と明言。年間4試合を計画していることから、全て順調に事が運んでも、世界挑戦は2年後の2015年の年末ぐらいになる。
同門の世界王者、山中慎介、三浦隆司らと走り込みキャンプを行う村田は「(世界挑戦は)ボクの成長の度合いによって、決まってくると思う。これで、世界と勝負できると思われるように頑張るだけ」とキッパリ。今後は12月のプロ2戦目に向け、スパーリング中心の練習を行うため、10月20日から40日間の予定で、米国のラスベガスに向けて出発する。(竹下陽二)
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